表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リーリンの花のように  作者: きみあきつき
175/896

164

 リーリンの花の採取までの旅路は順調だった。数度強烈な吹雪にあったが、かまくらがあるからね。足止めはされたが身体的被害はなかった。


 道中あまりにも積極的に俺が雪熊狩りをするものだからリズさんに訝しがられたが、俺が宿の値段×3人分と呟いたら黙ってしまった。

 何故かリザロにまで謝られた。自分達の基準で宿を選んでしまったと。

 リズさんもリザロも1人分だもんね。俺が口に出さなきゃ気付かなかったはずだ。ちょっとだけ2人の態度が優しくなった気がする。

 そのお陰か旅の間リズさんとリザロのじゃれあいの仲裁をしなくて済んだのは良かった事の1つだな。いや、気を使って欲しかったわけじゃなくて事実を伝えただけなんだけどね。

 宿だってお値段に見合うだけの凄く良い所だったし、温泉も食事も美味しかったからそんなに気にしなくてもいいんだよ?十分いい思いしたしね。

 次回お世話になる時は日数を減らせばいいだけだ。

 そう言ったら苦笑いされた。


 今回はリザロもいたから湿地帯の主、大蛙どもの始末もリーリンの花の採取も短時間で済んだ。

 前回は回収が間に合わず湿地に沈んでしまったドロップ品もあったが、今回はほぼ回収する事が出来た。リズさんもリザロも積極的にドロップ品の回収に参加してくれたしね。リザロって意外と良い奴だよね!


 帰りも同じルートを辿り、積極的に狩りをし辺境に帰る事になった。

 ロイ達は今どの辺だろうか?俺達が辺境に着くのに合わせて戻ると言っていたが、まだザザの街に居るのだろうか?交易都市あたりかな?

 シシーさん達がいるとはいえやっぱりちょっと心配だな。風邪とか引いてないといいけど。

 メシーさんがいるから大丈夫かな?


 俺のこの心配性な所も今後直していかなきゃないけない所の1つだな。

 ロイもメルも俺が思っている以上に逞しい。心配しすぎない事、信じる事、2人の事は大事だが行き過ぎてはいけない!リザロみたいにはなるまいと、2人のじゃれあいを見ながら改めて心に誓った。


 それから辺境に辿り着いたのは20日後だった。魔物狩りに勤しんだため遅くなってしまった。


 門兵に聞いたら既にシシーさん達も帰って来ているそうだ!良かった!!

 早く2人に会いたいが、先にギルドへの報告とササリさんの所に行かなければいけない。

 そう言えば、もうホムンクルスは出来ているのだろうか?早ければ今日受け取り出来るかもしれないな!

 足取り軽くササリさんの店に向かったが、まだ出来ていないと言われた。

 え~、そんなー!?

 だがササリさんにも想定外だったそうだ。今までと同じように作ったはずなのに、なかなか形が安定しないのだと。

 あと数日欲しいと言われたので了承した。出来ていない物は受け取りようが無いものね。実に残念だ。


 よし、気持ちを切り替えてロイとメルの元に帰ろう!

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ