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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 救助活動を無事終えてから俺に指名依頼が入るようになった。相手は鉱山のドワーフ達からだ。

 俺が土魔法で一気に岩壁を掘り進めたのがドワーフ達の間で噂になったらしく、崩落の危険がない所だけ土魔法で掘って欲しいという依頼だ。


「おーい、リク!こっち頼まあ」

「今行きますよ」

「いや、おめーが居てくれっと助かるわ!」

「お役に立てて何よりですよ」

「ずっとここに居る気はねえのか?」

「それはないですねー」

「そうか、残念だ。だが気が変わったらいつでも来てくれ!俺が雇ってやっからよ」

「ありがとうございます。行く所が無くなったらお世話になります」

「おおよ!」


 今日も依頼分の個所を掘り進め、宿に戻る事にした。っとその前にギルドに報告だ。宿に戻るためにはギルドの近くまで戻らなければいけないため、大した手間でもない。


 途中、リザロを見かけた。何してるんだあいつ?

 武器屋の入口からこっそり中の様子を窺っているようだ。

 俺は気配を隠してリザロの背後からそっと近づき、何を見ているのか確認する事にした。

 リザロの視線の先に居たのは・・・あれ?シシーさん?てっきりリズさんかと思ったのにな?珍しい事もあるもんだっと思ったら、シシーさんに隠れるようにしてリズさんの姿を見つけた。な~んだ、もしや恋愛的な何かか!!と思ったのにつまんないの。

 俺はがっかりしてその場を離れた。自分の事は兎も角、人のそういうお話ってちょっとワクワクしちゃうよね?まあ、違ったわけだけど。

 残念に思いながらギルドに向かった。


 ザザの街でもとっくに雪は降っているのだが、あまり積もってはいない。多分地熱の影響だろうね。辺境の街ラットルよりも寒さも抑えられている気がする。


「あっ!リクさん!」

「はい、何ですか?」

「この間の救助活動の報酬が振り込まれましたので確認お願いします」

「分かりました。・・・これって岩ワームのドロップ品含めてですか?」

「はい。岩ワームのドロップ品はそれほど値段が付きませんし、参加者70人で割りましたのでこの値段になります」

「そうですか。分かりました」

「すいませんがよろしくお願いします」


 振込額は金貨3枚だった。救助活動は冒険者の義務に含まれるしこれだけもらえれば十分なんだろうか?

 前回の空蜥蜴襲撃戦の報酬が金貨30枚だったからがっかり感があるな。

 岩ワームと空蜥蜴じゃそもそもの価値が違うか?討伐数も段違いだったしな。


 俺は独り納得しつつ宿までの道を歩いた。途中小腹が空いて芋団子を買って食べながら。

 ロイとメルの分もお土産に買ってある。あの2人は食べ物に関しては特に鼻がいいからね!絶対食べた事がバレちゃう!?だからお土産を用意するのがベストだ。

 メルは拗ねると長いからね・・・

お読みいただきありがとうございました。

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