137 グリフォン
道花している俺からではちょっとした岩でも巨大に見える。岩の先から出ている嘴を見て鳥だと判断したわけだが、本当にそうだろうか?
試しに太くした風矢を3本打ち込んでみたんだが、決定打にはならなかったらしくそいつはのた打ち回ったのち岩の上から落ちてきた。俺のすぐ目の前に!?
そいつには確かに嘴がある。だがライオンのような尻尾も付いている。だが翼がある。でも胴体はライオンのようだ。しかし前足は鳥のような鉤爪だ。そして後ろ足はライオンの足のようにがっしりしている。
つまりこれはグリフォン?グリフォンなんて本当に要るんだな!!あれって伝説上の生き物だと思っていたよ!
グリフォンは自分を攻撃した奴を探しているのだろうか、首をグルグル回してあちこち見ている。よほど腹が立っているらしく鋭い目がさらに鋭くなっている。ちょっと充血しているのか?目が血走っているな!
だが胴体に風矢を3本も撃ち込んだからか起き上がる事は出来ないようだ。血が流れ出て毛を赤く染めている。
俺は観察をやめて止めを刺してやる事にした。痛みを長引かせるのは可哀そうだもんな。細長くした土槍で一気に胴体を貫く。
グリフォンのドロップ品は魔石と爪・嘴・羽だった。1体?匹か?で4種類もドロップするなんてお得な奴だな!!
俺はほくほく顔で皆の元に戻って行った。
そして怒られた。主にリザロに・・
「貴様どこに行っていた!」から始まって「バカじゃないのか?」とか「もっと考えて行動しろ!考える頭が無いのか?」とか散々に罵られた。
他の人達も同じ気持ちなのか助けてくれる人は居なかった。
俺は皆に土下座して謝る事となった。リズさんだけは呆れた顔で見ている。
しかし何故バレた?時間内に戻って来たのに?
かまくらの口を開けてもリザロ以外すぐに出てこなかったんだぞ?
後でシシーさんが教えてくれたのだが魔物の叫び声がかなり響いていたそうだ。特に獣人族は敏感ですぐに起き上がったが、かまくらから出れず空気穴から様子を窺っていたらしい。
そしたら俺が戻って来るのが見えたと。それにAランク冒険者なら人族でもあれぐらい察知出来るらしい。つまり俺が戻って来た頃には皆起きていたと。すぐ出てこなかったのはリザロの怒りが落ち着くのを待っていたからだそうだ。なるほど。
いや、なるほどじゃないな。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。危険な魔の大森林で勝手な行動をとってしまった事に申し訳なく思う。
道花があるからと安心して油断していたのは事実だ。あまり深く考えていなかったことも。
今後は勝手な行動をしないように気を付けよう。
お読みいただきありがとうございました。




