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4月末

作者: 蟻屋

ツイッターに垂れ流したものです

「冷房、つけたらいいのに」

4月末。本格的な夏とはまだまだ程遠いがフロントガラス越しにジワジワと太陽が肌を刺激するのがよくわかる。

車が発進するとともにひんやりと冷たい風が首筋を撫でた。

---ペンネーム○○さんからのお便りです

「音楽、流したらいいのに」

風の音と同じくらいのボリュームでパーソナリティのお姉さんが楽しそうにお便りを読む

---○○さんからのリクエストでOneRepublic、CountingStars

「知らない曲だ」

風を浴びながら窓の外を眺める。

とんでもないスピードで草木が走り去っていく。

なんか、知らない場所に置いてけぼりにされてる気分だ。

どこかへ出かけると言ったからついてきたのに

目的地のないただのドライブだった

「つまらないって思ったでしょ!」

はっと顔を上げ運転席を見つける

自分でもわかるくらい目が泳ぎ沈んでいく

ぎゅっと膝を見つめることしかできない

「嫌なことがあったんでしょう?だからドライブ行こうと思ったの!」

つくづくダメな人間なのかもしれないこうやって気を遣わせて、わざわざ連れ出してくれたのに

全てに対して卑屈になってすごくつまらなそうな顔を

してしまっていたのかもしれない

申し訳ない

「貴方は自分一人で深く考えてしまうタイプだもんね。」

図星だった。

職場で揉めて一方的に悪者にされて

どうしようもないモヤモヤとした気持ちを払拭できないまま朝を迎えてしまっていた。

つらい、つらいつら「窓を開けて自然の風を浴びるもよし。好きな曲を流して気分をあげるもよし。ラジオで知らない曲に巡り合うのもよし。ビュンビュン草木を追い抜いて初めての場所に巡り合う。自分の思うままに立ち寄って食べたいと思うものを買い食いするの」

そんな、考え方があったのか…

外の風を楽しみ、知らない曲を楽しみ

草木を、追い抜いていくんだ…

「少しでも貴方の考え方が柔らかくなって、少しでも生きやすくなるといいんだけれど。私にも、手伝わせてね?」

赤信号で停車した。

ジワジワと陽が眩しい、いや、彼女が眩しい。

この暑さが幾ばくか、ましに感じた。

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