アンデット
また基本会話です
目がさめる。なんか森の中なんだけど。寝転がったまま考える。とりあえず本当に異世界に来たようだ。さてまずは入手したスキル「鑑定」で自分を鑑定してみようかな。
名無し 下位アンデット Lv1
HP 30/30 MP 60/60
攻撃力 10
防御力 10
魔法攻撃力 20
魔法防御力 20
スピード 10
ユニークスキル
魔法攻撃力上昇補正
攻撃力上昇補正
スキル
闇魔法Lv1
炎魔法Lv1
自動回復Lv1
MP自動回復Lv1
全属性耐性Lv1
物理耐性Lv1
魔法耐性Lv1
鑑定
固有スキル
アンデット生成Lv1
不死
痛覚無効
あれ?アンデット?おっかしいな。人族にしたつもりだったんだけど
(聞こえるか?)
うわ!びびった!突然頭の中にじじいの声が聞こえてきた!
(おい。聞こえとるか?)
あれ心読めるんじゃないの?
ここじゃ読めないのかな?
じゃあどうやったら返せんの?
とりあえず声出してみよっかな?
「聞こえるよ」
(おーよかったわい。遅いからどうしたのかと思ったわい)
どうやら返せたみたいだ。
これ他人から見ると一人で喋ってるやばいやつだな。
(ところできずいたところあるか?)
「そういえば俺を鑑定してみたんだけどアンデットになってるぞ?スキルがだめだったんじゃないか?」
(ああ、それなんじゃが。本当にアンデットなんじゃよ。自分の手を見てみ)
言われた通りに自分の手をみる。
この無駄な、いや一つも肉の付いていなくて細い、綺麗な白色のうで、なんも問題ないじゃん。
っておかしくね?
なんで肉ついてないの?
てか骨に見えるんだけど。
(きずいたかの。結論から言うと間違えてアンデットにしちゃった。)
…はい?
いやどう間違えたら人からアンデットになるの?
なんでそんな軽いの?
なんでそんな「あっ間違えて財布忘れちゃった」っていうぐらい軽いの?
(いやーうっかりしててのすまん。まあその分おぬしにこっちで決めたスキルをあと3つやろう。ってことで許してくれんかの)
えぇ…………
(聞いとるか?)
とりあえず返信しなきゃ。
「聞こえる。じゃあそのスキルの詳細とここはどこか、アンデット族について、だけ教えて…」
(ほっほっほ暗いのー死んだときは元気だったのに。ほらほらもっと元気出すのじゃ)
うぜぇぇぇー
いや確かに死んだときは明るかったよ?でもね?
これはないと思う。
俺の最強ハーレムの夢が……
いや最強ハーレム頑張ればできると思うよ?
でも考えてみてほしい。
最強はいい。
でもハーレムはだめだろ。
骨だぞ?
きついわ〜早速やる気無くしたわ。
(まあ暗いのはよかろう。まずはスキルの説明からじゃの。一つ目は「アイテムボックス」。手を触れた状態で使うとしまいたいと思ったものがしまえるスキルじゃ。もちろんだせるぞ。
二つ目は「経験値増加Lv1」。言葉どうりもらえる経験値が増えるスキルじゃ。三つ目は「全ステータス上昇補正」。これはおぬしが持っておる「攻撃力上昇補正」、「魔法攻撃力上昇補正」と同じようにレベルが上がったときにステータスが元より多く上がるスキルじゃ。レベルの上げ方は経験値を稼ぐ。経験値の稼ぎ方は生き物を殺すことじゃ。魔物でも人間でも動物でもオッケーじゃ)
思ったけどだいぶいいスキルなんじゃないだろうか?
「アイテムボックス」で荷物があってもらくだし、ほかの二つがあればすぐ強くなれるってことでしょ?
(それとここは魔族の領域じゃな。しかし人間の領域に近いので、会うことがあるかもしれん。それと魔族の領域は外側ほど弱い魔物が多いのじゃ。レベル上げをするつもりならここら辺でやるのがいいかもしれんの)
なるほど。
ならここら辺でレベルの上げをしてすこしずつ内側に進んでいくのがいいと。
いつかは人間の領域にばれないように行けたらいいな。
ばれない方法は置いといて…
(それとアンデットについてじゃったな。ちなみに世界にアンデットは今30人ぐらいしかおらん)
え?
小説とかだとアンデットって数と死なないってことで押す魔物だとおもってたんだけど
(基本アンデットは死なん。心臓らへんを刺されても、頭を潰されても、動かなくする方法は手足を切るぐらいしかない。しかし唯一効く攻撃がある。それは聖属性の攻撃じゃ。前の世代の勇者がアンデットを驚くほどきらっておっての。「アンデットを滅ぼす!」とか言って聖属性の使える討伐隊を組んでアンデット絶滅寸前まで至ったのじゃ。だが勇者がいないときに人間の領域を魔物が攻め込んで、それで戻ってきた勇者は魔物によって殺されたのじゃ。まあ勇者は死んでも他の者たちが守りきったんじゃが。そのときたまたま逃げることができたアンデットが約30人、アンデットは繁殖はしない。たまに生成される「アンデット生成」を持っておるやつが「アンデット生成」を持っているものを生成して、の繰り返しで生きながらえておったのじゃが残ったアンデットのなかにそのスキルを持っておるやつはおらず、そのまま増やせずに約30人のままというわけじゃな」
つまり「アンデット生成」をもってる俺は、救世主になれるわけだな。
アンデットの救世主になりたくもないけど。
(そうじゃった。おぬしまだ名前がないじゃろ?そこでこの神様が名前をつけてやろう)
「あっ結構です」
当たり前だろ。なんでこんなあってすぐのやつに名前をつけらないとダメなんだ。
(え?神様が直接だぞ?ちなみにわしが名付けると加護がつくぞ?)
えーどうしよ。
でもあいつの加護だろ?
どうせ「ミスが多くなります」みたいな
(わしの加護はHPがすこしあがるぞ?)
どうしよ。まあ前世の名前をカタカナにしてテンヤにしてもらえばいいか?
「前世の名前のままでテンヤにしてくれるならつけてほしいかな」
(まあよかろう。それじゃあおぬしはこれからテンヤじゃ)
これで加護されてんのかな?
変わってない気がするけど
(これで終わりかの。質問があればある程度答えるぞ?)
んー別にないかな。
なんならまた話しかけてきそうだし。
そのときまた聞けばいいか。
「何もない。アンデットの事は別としてありがとね」
(これぐらいならお安い御用じゃよ。それじゃあがんばって生きるんじゃぞ)
よし。消えたな。
まず今後の目標について。
まずは「強くなる」かな?
やっぱり強くないと死ぬしね。
ついでにアンデット探しもいいかも知んない。
でもまずは強くなろう!
次から本格的にがんばりたい