第8方 「ナイフ」
「っ…回避魔法か。やっかいなジジイだな」
「そうですね」
ラモールは金髪の人の顔を見つめる。その顔から、汗がたらりと流れた。
「召喚準備"ナイレジ・ブレス"」
犯人は魔法を唱える。少々にやけ気味に言うのが気に食わない。
「召喚準備"ウォーター・ラビス"」
その人の杖から、水色の魔法陣か浮かぶ。
「攻撃魔法"ナイレジ・レナウン"」
「回避魔法"ウォーター・ウォール"」
赤い光線と青い魔法陣の壁がぶつかり合う。
犯人の魔法を、その人の魔法陣が跳ね返した。
「ぐはっ…」
犯人に光線が当たったのか、腹を抑えてうずくまる。
これで解決した_________。
訳ではなかった。
_________ビッ…。
「っ…」
金髪の人が、目の下の方を抑える。どうやら、ナイフでそこを切られたようだ。
「おいガキ。俺はよぉ、この馬車の金が欲しいんだよ。しかも、無駄に抵抗するとこいつの命はねぇ」
先ほど目の下を切ったナイフを、運転手の首にあてる。その首からは、血が流れていた。
「つまり、俺に手ぇ出すな、クソガキどもが」
ラモールは、どこか切れたような感覚を覚えた。
「あなたの遊びは終わりです。いい加減にしてください」
冷たい目で、犯人を睨みつける。
「おいガキ、動くな!こいつを殺すぞ!」
「殺せるものなら殺せばいいじゃないですか?ほら、殺してみてくださいよ。皆様の前で」
「…お前っ!」
ラモールはニヤリと笑った。
「ほら、何もできませんね。この国を汚す……
盗賊のリーダーさん?」




