第5法 「ラケーサ王国」
ラケーサ王国………
そこは、魔法で溢れた国だった。
空には杖やほうきに乗って飛ぶ人達。植物は、水魔法、草魔法でできている。その他にも、闘技場、飲食店、馬車、そして宮殿。
ラモールが住んでいた国とは、全く違う。
______確か王のところへ行けって言ってたから、あの宮殿に行けばいいのか?
大きいからよく見えるが、今いる場所から宮殿まで、かなりの距離があるようだ。
すると、ラモールの近くに、馬車がやって来た。今日はついている。
「すいませーん、乗っていいですかー?」
ご老人に聞く。
「おう、いいぞ。ただし、立ちっぱなしじゃぞ」
はいと言って、馬車に乗り込む。馬車立つのは、貴重な体験だ。
だがしかし、馬車内は人が混んでいて暑苦しい。そこにずっと立ちっぱなしだ。なんだ、今日はついているんじゃなかったのか?
まぁ歩いて行くよりかはましかと思い、立っていた。
すると、馬車がガタッと揺れ、体が傾く。これにより、隣の金髪の人にぶつかってしまった。
「あ、すいません」
「…」
無言。だが、とても綺麗だなと思った。
そして、俺の肩に誰かの手がある。それは、あのぶつかった金髪の人の手。その人は、ラモールの肩を抱きしめるようにすると、ひとの少ない窓の方へやってくれた。
「ありがとうございます」
「別に…君が邪魔だったからやっただけだ。君のためじゃないぞ」
その人はそう言うと、そっぽを向く。長い金髪の三つ編みが揺れた。
「攻撃魔法"炎鉄壁"」
馬車内で声がしていたことに、誰も気づかない。




