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Three Musketeers  作者: 零
20/25

第7法 「ラモールの存在」

「貴方の魔力消費量が他の人より少ないのよね」

「え?」


ラモールは首を傾げる。自分では覚えはないので、ビックリした。

「あのね、人の魔力消費量は異なるんだけど、だいたい同じなの。でも貴方の場合、他の人よりぐんっっと少ないのよ」

「それは魔力の量なんじゃないですか?」

「ううん。魔力量は多くても少なくても、消費量は同じよ」



______俺は人と違うのか?ムーナイトとも違うのか……?


「それで、私はある話を聞いたことがあるの」

「?」


そしてスハイルさんはこんな話を教えてくれた。







『クロン』______。


それは、魔導師も羨む能力を神に授けられし者_______


魔力の消費量が少なく、でも威力強い魔法を発動できる。

ありそうだが、ものすごく珍しい。

そして『クロン』は、魔法で人々を助け、喜ばせ、守り、人々の誇りとなった。

だが一部の人々はそれを羨み恨み、『クロン』とされた者を殺めてしまった。

それから『クロン』は存在しなくなり、人々の祈りも悲しみは、誰にも届かなかった。人々は、「これは神が私たちへの罰だ、私たちは誇りを殺めてしまった」と、自殺を図る人も増えた。

それ以来、もう『クロン』は存在しない、おとぎ話となってしまった______。








という話だ。不思議なことに、ラモールも聞いたことがあるような気がした。


「それで、不思議な力を持つ、魔力の消費量が少ない貴方が、『クロン』なのではないかと疑っている人も王宮内にいたわ」


「もしかして、それは俺の両親かも知れません」


「っ!!そうなの!?」


ラモールは目を閉じ、続けた。

「俺の両親は、俺が産まれる前……。いえ、もっと昔でしょう。誰かに殺されたと言われています。俺は、今までずっと村の人に支えられながら、1人で生きて来たんです。そしてある人がいいました。「お前の両親はこの村の誇りだ。お前もそれを受け継いでいるんでは」と」

「ラモールくん…」

「そして村の人たちに、いろいろなことをされました。ときには学者を呼ばれ、散々でした。しかし、ある1人の人は、俺の味方でした。そしてその人は言ったのです。「君はここではなく、他の場所にいるべきだ。他の人には言っておくから、魔法の研究をしているラケーサ王国に行きなさい」と。それで俺はここに来たと、今思い出しました」


「ラモールくん、なんだかごめんなさい。嫌なことを思い出したわね」

「いえいいんです」

ラモールも、こんなことを思い出すとは予想もしていなかったのだ。


「なら一度王に相談してみるわ。あの方、『クロン』について研究してるから」

「はい」

「じゃあ少し早いし何もしてないけど、今日の練習は終わりよ。部屋についてはカウスに聞いて。私もよく知らされてないし……。じゃあまた明日。ラモールくん」



そう言って、スハイルさんは長い廊下へ消えて行った。

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