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第12法 「第1の冒険の終わり」
アレンさんが、ラモールの自己紹介に表情を変えていた。ムーナイトだって、同じような紹介だったはずだ。やはりこの国の民ではないと、厳しいのだろうか……。
「俺…何か言いました?悪いこと…」
念のため、聞いてみる。
するとアレンさんは、
「大丈夫さ。少し考え事をしていてね」
と、裏のなさそうな笑顔で答えてくれた。ムーナイトも微笑んでいる。こう見ると、本当にムーナイトが女性に見えてきた。
「そしてラモールくん。君は俺たちについて来てくれるかな?ムーナイトくんは、ついてきてくれるみたいだからね」
アレンさんの顔が近づいてくる。顔が重なりそうになった。
「俺は、入国審査官に『王の元へ行け』と言われましたっ。だから、ついていかない訳がありません!」
ラモールは、精一杯、今出せる気持ちの全てを笑顔に込めた。
「なら決まりだ。2人とも、俺の飛行魔法で王宮に行く。冒険の始まりだなっ」




