第11法 「王」
「ではそろそろ行こうか、あちらへ」
アレンさんが、王宮を指差した。
「っ!よろしいのですか!?」
ムーナイトの女性のような顔立ちが、喜びと驚きで、見たこともない表情に変わる。
「でも俺、これから王様のところに行かなきゃいけないんですっ」
3人の間に沈黙が流れた。
「おっと、説明が遅れていたね。改めて自己紹介する、俺はアレン・ラケーサ」
「ラケーサ?」
ラモールは首を傾げる。
「そう。俺はこのラケーサ王国の王さ。まぁ、そこらへんよろしくね」
______アレンさん、いや、アレン様がこの国の王様!?だからアレンさんが初めてやって来たとき、ムーナイトや運転手さんの口調か変わったのか…。
「俺の説明は終わり。えっと、ラモールくんとムーナイトちゃ………くんのことも教えてくれるかな?」
ムーナイトちゃんと一瞬聞こえたが、ムーナイトは気づいていない。
「僕はムーナイト・ゼファニーです。ラケーサ王国産まれ、ラケーサ王国の育ち。母は魔法使い、父は魔導師ですっ」
魔法使い、魔導師?この違いはなんなのだろうか。
「……ラモールくん?」
「は、はいっ。俺はラモールです!この国に今日入りました!母と父は魔法使いなのですが、その種類が特殊と聞きました。ク…ク…
まぁとりあえず、俺にも遺伝してるようなので、この魔法の国に来ました!」
少し早口になってしまっただろうか。
アレンさんの表情が変わったのを、ラモールは見逃さなかった。




