第6話 報復計画
《登場人物》
ジェイソン・リー (34) 合衆国政府公認消去人
ロバート・サランドン(37) 元合衆国陸軍中佐
イル・マーレー (31) 同 サランドン中隊 軍曹
アンドリュー・クレイ(58) 合衆国大統領
ポール・マーサン (48) CIA長官
9月11日 午前3時
ロバートは、なんとか隠れ家に戻る事ができたが、大きな物をほとんど失ってしまった。SUVを車庫に停めてから降りた。
イルも、ミサイルガンと弾薬の入ったアタッシェケースを持ってトランクから降りた。
ロバートは、隠れ家に入り、真中の木のテーブルに、拳銃を置き、机の右に置かれた椅子に座り、頭を抱えながらも取引の失敗の理由を考える。
「くそ! 畜生! よりによってこんな時に・・・計画の台無しだな・・・
しかし、あのトレーラーは俺にめがけた物だったのか? にしては、イワンも巻き込む必要はなかったはず・・・」
「そうか・・・あれはイワンの仕業でもなければ、部下が裏切ったわけでもない。あの殺し方は、アマチュアの殺し方でも派手すぎる・・・恐らくあれは、アマチュアの殺し方に見せた、プロの殺し方だ・・・しかも、奴は、ロープで降りながら、反動の強いライフルを使って、俺の部下を殺りやがった・・・恐らく、グリーンベレー、それとも、デルタ、スワットに所属していた奴だしかもその中で、ずば抜けて優秀な奴だろう・・・標的はおそらくイワンと俺、そしてイルか・・・」
イルは、ミサイルガンとアタッシェケースをテーブルの上に置き、奥の部屋から、警察官のスーツと地図を取り出し、テーブルの上に置く。
ロバートは溜め息を漏らしながらも、立ち上がりテーブルに近づき、地図を見つめる。地図には、ニューヨーク、グラウンド・ゼロの見取り図が描かれていた。
「さて、次の計画に移行するしかないな・・・こうなった以上、犠牲は祖国に払ってもらうしかないな・・・まさか、イワンの奴、木箱に入った9丁のミサイルガンはダミーだと、あの出来は国家の嘱託の兵器開発企業の奴でも分からん。さすがジョンだな、なくすのは惜しい存在だった、でも仕方なかったんだ・・・必要な犠牲とはこの事だな・・・」
「どうしますか?」
「ああ・・・まぁ、いい。計画は続行させ・・・ちょっと待て・・・」
ロバートはズボンの右腰の携帯電話から、バイブレーションが鳴り、携帯を取り出して画面を見る。メールが一件着いたのが分かった。
メールの内容は、単調なものであり重要なものだった。
・・・午前8時46分に対象者を抹殺・・・
対象者から、500メートルから離れた所に、フライヤービルの建設現場そこから、18階に対象者を狙える位置がある。
そこから狙撃されたし、一般人の犠牲を被っても構わない。
なお、暗殺の際、警察の心配は無用である。今回、大統領命令により警察の警護は必要では無くなった為、警護するシークレットサービスだけであり、周りのビルにスナイパーを配置できなくなったとのこと・・・
では、幸運を・・・
ロバートは、メールの文面を見た後に、携帯をズボンの腰ポケットにしまう。
「《幸運を・・・》か、ふざけやがって・・・まぁ、いい俺たちで、この国、自体変えてやるよ・・・」
「イル・・・」
「なんでしょうか?」
「予定通りに行くぞ! 仕事は8時だ! 準備しとけ・・・」
「・・・了解!」
イルは、ロバートの顔を見た後、冷静に計画実行の為の準備に入る。
ロバートは、ミサイルガンを両手で取り出して手の平に載せてじっと見つめる。
「お前の仕事はこれからだぞ・・・」
そう言った後に、ミサイルガンを専用のケースにしまった。
ロバートは、隠れ家の窓から、外を見つめる。きれいなが月が雲にかかりながらも月明かりが照らされている。
「合衆国・・・万歳!」
ロバートは、満月に向かいながらそうつぶやいていた・・・
へたくそです。超展開になる事はお許しください。
読んでいただけたら幸いです。
基本もできていないかもしれません。それにつきましてはすいませんでした。
「ここはこうしたらいいのでは?」や「もう少し表現を変えてみては?」など、感想や批評をいただけたら幸いです。
宜しくお願いします。
話は続きます。




