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消去人  作者: 井鷹 冬樹
6/8

第6話 報復計画

《登場人物》

ジェイソン・リー  (34) 合衆国政府公認消去人

ロバート・サランドン(37) 元合衆国陸軍中佐

イル・マーレー   (31)  同 サランドン中隊 軍曹

アンドリュー・クレイ(58) 合衆国大統領

ポール・マーサン  (48) CIA長官

 9月11日 午前3時


 ロバートは、なんとか隠れ家に戻る事ができたが、大きな物をほとんど失ってしまった。SUVを車庫に停めてから降りた。

 イルも、ミサイルガンと弾薬の入ったアタッシェケースを持ってトランクから降りた。

 ロバートは、隠れ家に入り、真中の木のテーブルに、拳銃を置き、机の右に置かれた椅子に座り、頭を抱えながらも取引の失敗の理由を考える。

「くそ! 畜生! よりによってこんな時に・・・計画の台無しだな・・・

しかし、あのトレーラーは俺にめがけた物だったのか? にしては、イワンも巻き込む必要はなかったはず・・・」

「そうか・・・あれはイワンの仕業でもなければ、部下が裏切ったわけでもない。あの殺し方は、アマチュアの殺し方でも派手すぎる・・・恐らくあれは、アマチュアの殺し方に見せた、プロの殺し方だ・・・しかも、奴は、ロープで降りながら、反動の強いライフルを使って、俺の部下を殺りやがった・・・恐らく、グリーンベレー、それとも、デルタ、スワットに所属していた奴だしかもその中で、ずば抜けて優秀な奴だろう・・・標的はおそらくイワンと俺、そしてイルか・・・」

 イルは、ミサイルガンとアタッシェケースをテーブルの上に置き、奥の部屋から、警察官のスーツと地図を取り出し、テーブルの上に置く。

 ロバートは溜め息を漏らしながらも、立ち上がりテーブルに近づき、地図を見つめる。地図には、ニューヨーク、グラウンド・ゼロの見取り図が描かれていた。

「さて、次の計画に移行するしかないな・・・こうなった以上、犠牲は祖国に払ってもらうしかないな・・・まさか、イワンの奴、木箱に入った9丁のミサイルガンはダミーだと、あの出来は国家の嘱託の兵器開発企業の奴でも分からん。さすがジョンだな、なくすのは惜しい存在だった、でも仕方なかったんだ・・・必要な犠牲とはこの事だな・・・」

「どうしますか?」

「ああ・・・まぁ、いい。計画は続行させ・・・ちょっと待て・・・」

 ロバートはズボンの右腰の携帯電話から、バイブレーションが鳴り、携帯を取り出して画面を見る。メールが一件着いたのが分かった。

 メールの内容は、単調なものであり重要なものだった。


・・・午前8時46分に対象者を抹殺・・・


対象者から、500メートルから離れた所に、フライヤービルの建設現場そこから、18階に対象者を狙える位置がある。

そこから狙撃されたし、一般人の犠牲を被っても構わない。

なお、暗殺の際、警察の心配は無用である。今回、大統領命令により警察の警護は必要では無くなった為、警護するシークレットサービスだけであり、周りのビルにスナイパーを配置できなくなったとのこと・・・



                   では、幸運を・・・



 ロバートは、メールの文面を見た後に、携帯をズボンの腰ポケットにしまう。

「《幸運を・・・》か、ふざけやがって・・・まぁ、いい俺たちで、この国、自体変えてやるよ・・・」

「イル・・・」

「なんでしょうか?」

「予定通りに行くぞ! 仕事は8時だ! 準備しとけ・・・」

「・・・了解!」

 イルは、ロバートの顔を見た後、冷静に計画実行の為の準備に入る。

 ロバートは、ミサイルガンを両手で取り出して手の平に載せてじっと見つめる。

「お前の仕事はこれからだぞ・・・」

 そう言った後に、ミサイルガンを専用のケースにしまった。

 ロバートは、隠れ家の窓から、外を見つめる。きれいなが月が雲にかかりながらも月明かりが照らされている。

「合衆国・・・万歳!」

 ロバートは、満月に向かいながらそうつぶやいていた・・・

へたくそです。超展開になる事はお許しください。


読んでいただけたら幸いです。

基本もできていないかもしれません。それにつきましてはすいませんでした。

「ここはこうしたらいいのでは?」や「もう少し表現を変えてみては?」など、感想や批評をいただけたら幸いです。

宜しくお願いします。

話は続きます。

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