37『三大ギルド』
富士山ダンジョンから事務所に戻った我々はすぐにステータス診断をした。
◆奥野勇人
Lv.15→24
筋力:22→30 耐久:21→31 魔力:44→66 敏捷:18→28 器用:21→30
スキル
《魔獣創造(★★★★★)》《妖器賜与(★★★★★)》《闇築因子(★★★★★)》《幻界収蔵(★★★★★)》
◆黒波五郎
Lv.44→49
筋力:79 耐久:87 魔力:26 敏捷:43 器用:35
スキル《剛力解放(★★★★)》
◆蛇澤真希
Lv.24→33
筋力:42 耐久:31 魔力:15 敏捷:41 器用:80
スキル《千里眼(★★)》《瞬射連撃(★★★)》。
◆今居久留里
Lv.17→26
筋力:17 耐久:20 魔力:51 敏捷:26 器用:25
スキル《癒昇恩寵(★★★)》
予想通り全員着実にアップしていた。
相変わらず俺の魔力は無用の長物となっているが……。
「全部売れば……600万円くらいにはなるかもしれないわ」
真希はPCと睨めっこしながら今回の戦利品の相場を調べている。
換金性が高いのは、やはり魔石だ。
泥スライムを動かしていた小さな魔石、石竜巻ボスを動かしていた魔石の粉々になった破片、魔獣生成で使ったペンダントヘッドの魔石が今回手に入った。
そして31階層から33階層までのアイテムボックスから回収したアイテム。
入っていた武器や防具は正直言って現在のものより良くはなかった。なのでこれはオークションで売却するらしい。
「わー! 桃ちゃんが送ってくれた念写画像どれアップしようか悩むー!」
鯨山さんはすぐに念写の紙をスキャニングした画像データを送ってくれた。
久留里はそれをネットに投稿するつもりらしいが、俺もそれでやることがあった。
念写画像と今回の実績の情報を世界ダンジョン機構に申告するのだ。
審査を通過すればデータサイト上でそれらが他のギルドと共有される。これは「ギルドランキング」にとって重要だった。
ギルドランキングは世界ダンジョン機構から委託されたアメリカの調査会社によって決められている。
攻略実績、魔石やアイテムの売却による収益、話題性などを非公開の指標でスコア化しているそうだ。
現在ランキングのトップを常に競い合っているのは、アメリカの「ギルド・ブロンソンズ」、イタリアの「ブオナ・フォルケッタ」、日本の「神威連合」で、これらは「三大ギルド」と呼ばれていた。
その三大ギルドのランキングを超えるギルドを作るのが……俺の最終目標だ。
「じゃあ明日はやることないしお休みでいいんでしょー? くるりん帰りまーす!」
「そんじゃ俺も帰るわ。明日は釣りにでも行ってくるかな」
明日はまた俺と真希だけの静かな事務所になるのだろう……と思っていたら。
翌朝から取材やらインタビューやらの依頼の電話が鳴り止まない事態となった。




