第4話:サボり貴族、模擬戦で大勝利!?
「ルーク様!今日はいよいよ学院の模擬戦大会の日です!」
朝からジェームズが張り切った様子で部屋に入ってきた。ルークはベッドの中で寝返りを打ちながら答えた。
「……俺は出ないよ。面倒くさいし。」
「そんなことは許されません!ラザフォード家の名誉がかかっています!」
「いや、名誉とかどうでもいいし……」
ジェームズはルークの言葉を聞いて一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに感動したように頷いた。
「さすがルーク様!名誉よりも実力を重視するお考えですね!その冷静な判断、私も見習いたいです!」
違う!ただ面倒くさいだけだ!
しかし、ジェームズの熱意に押されて結局参加することになったルーク。学院の広場にはすでに多くの生徒たちが集まり、熱気に包まれていた。
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## **模擬戦大会のルール**
模擬戦大会は貴族学院の恒例行事で、生徒たちが剣術や魔法の腕を競い合うイベントだ。勝者には学院内での名声と特別な称号が与えられるため、参加者は皆本気だ。
ルークは適当に観客席で座っていようと思ったが、なぜか教師から呼び出されてしまった。
「ラザフォード君、君には特別試合への出場をお願いしたい。」
「えっ?」
特別試合とは、学院内でも選ばれた優秀な生徒だけが参加できるハイレベルな試合だ。教師は満面の笑みで続ける。
「君の天才的な才能をぜひ皆に見せてほしいんだ。」
いやいや待って。それ絶対面倒くさいやつじゃん!
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## **ライバルとの再会**
特別試合の対戦相手として現れたのは――マックス・ハーディングだった。
「またお前かよ……」
ルークは心底うんざりした様子で呟いた。対するマックスはニヤリと笑いながら剣を構える。
「前回は運良く逃げられたが、今回はそうはいかないぞ!俺が貴族学院最強だということを証明してやる!」
観客席からも歓声が上がる。どうやらマックスは人気者らしい。しかし、その歓声に混じって、「ルーク様なら勝てる!」という声も聞こえてきた。
(なんで俺まで応援されてるんだよ……)
ルークは頭を抱えながら剣を受け取った。もちろん戦う気など毛頭ない。ただ適当に試合時間をやり過ごして終わらせるつもりだった。
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## **目を引くエピソード:偶然の一撃**
試合開始の合図とともにマックスが猛攻を仕掛けてきた。しかし、ルークは剣を構えることすらせず、その場でぼーっと立っている。
「どうした!?怯えて動けないのか!」
マックスが勢いよく突進してきたその瞬間――
ルークはただ避けようとして横に飛び退いた。その拍子に剣がマックスの足元に絡まり、彼は派手に転んでしまった。そしてそのまま剣が彼の防具に軽く当たり、「勝者:ルーク!」という判定が下された。
観客席から大歓声が上がる。
「なんという冷静な対応!」
「敵の動きを完全に読んでいたぞ!」
「さすがラザフォード家の次男!」
いやいや違うって!ただ避けただけなんだけど!
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## **誤解の連鎖**
試合後、ルークは観客席から降りると、多くの生徒たちや教師から称賛された。ライバルだったマックスですら、「お前には敵わない」と悔しそうに呟いている。
さらに教師からは、「君には特別な推薦枠を与えたい」と言われてしまう始末。
(こんなの平穏無事な生活じゃない……)
心底疲れ果てたルークだったが、その後も周囲から天才扱いされ続けることになる。そして彼自身も気づかぬうちに、「学院最強」の称号まで手に入れてしまった――。
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