Ⅰ -明日へ向かう旅路ー Ⅳ章ーアクアの休日ー
はいっ
えーと霧也の相棒の話ですよ
では、どうぞ
――――4章 アクアの休息―――――
「おまたせしましたぁっ」
アクアは九條との約束に遅れずきた。
そして、九條はそれよりも早く来ていた。
やわらかい日差しが包むカフェ。ちょっと大人の雰囲気のあるカフェテラスだ。
「やぁ、どうも。昨日はぐっすり寝れましたか?」
「あっえーと。ちょっとうきうきして2時間くらい寝れなかったです」
それを聞いて九條はくすっと笑った
アクアは顔を真っ赤にする。
まるで恋人同士のような光景だ。
「あの、アクアさん。アクアって珍しい名前ですね」
珍しい。たしかに普通の人間にしたら珍しい名前だ。
意識界に存在する人は、人間道にもいる。
意識界の人は人間の心そのものだから。だけどアクアはここで生まれた。
武器として。名前は能力でつけられた。水をあやつるからアクア。
「まぁ、そうですねぇ私はぁ武器ですから。こういう名前なんですよ」
「なるほど。最近武器ってあんまり見ないですね。」
そう。第三次世界大戦でたくさんの武器と騎士が命を落としていったのだ。
だから今となっては武器は意識界でもなかなか見つけることができない。
おそらくこの青年にしても珍しいのだろう。
いろいろ質問をしてきたので、アクアは答えれる範囲まで答えた。
さすがに誰の武器かまでは答えなかった。
嫌われたくなかったから。あの有名な殺戮者。魔剣士と恐れられた人の武器としったら
きっとこの人は自分のことを嫌うだろう。軽蔑するだろうとおもったのだ。
アクアと九條は紅茶を飲みながらたわいもない会話をしている。
もう質問攻めは終わり、普通の世間話。笑える話などをしている。
あたりはすこし強めの日差しが差し込み、木々は風にそよめいている。
こんなやわらかな時間がいつまでも続くといいなとアクアは思った。
だけど楽しい時間はすぐ過ぎていくものだ。
時刻は午後3時30.ここらへんで二人は解散することにした。
「楽しかったぁ♪九條さんやっぱりいい人だなぁ~」
家で余韻に浸っているアクアに現実に呼び戻すようなメールが届いた。
(明日。地下の研究施設に殴りこみをかける。殴りこみの用件は人工能力者計画の中止を要求。研究の詳細はここに記載しておく研究は…)
いきなりの殴りこみ宣言メール。
アクアは気分が台無しだった。そりゃぁ霧也がいくとこにはどこまでもついていく
それは変わらないのだが、タイミングが悪かったのだ。
「もう、きりやぁぁぁぁ!何でこんな時に殴りこみ何だよぉ~…はぁ…」
まぁ、これも騎士剣としての運命か。とアクアはあきらめた。
「で、なになに~研究の詳細はぁ…」
アクアは驚愕した。人間を作る。
これしか明らかにはなっていないが、それだけでも衝撃的な事実だ。
人は神により作られし神聖な創造物。
それを人の手でつくるというのは神の冒涜。すなわち世界への宣戦布告。といったところだろうか。もっとも科学が発達している今となっては
神論は衰退し、今となっては騎士やその下にある国にしか信仰されていないものだ。
もちろん科学の街の学園都市兵庫には神論なんて非科学的なものなどない。
なんとしてもとめないと。
アクアにスイッチが入った。
≪時刻は午後4時。よし、まだ間に合う。殴りこみまでできるだけ多くの情報を…人間道でできないことがここではできるんだからぁ。みてなさい、意識ネットワークにはうそはないんだからぁっ≫
意識ネットワーク。人々の意識がめぐるネットワークだ
それは人が今考えていることが、書かれている掲示板のようなもの。
人の心を垣間見るようであんまり使いたくなかったこのネットワーク。
武器にしか使えない。武器の特権である。
(意識ネットワークにログイン。キーワード入力。完了。人工能力者計画についての意識を探します。……検索結果。100人の意識が見つかりました。)
≪よし。みつかった。かたっぱしから開けていくよぉっ≫
アクアは目をとじ。脳内に浮かぶ意識に集中した。
1人、また1人とアクアは次々に意識を見ていく。
その中に34人目。気になる名前があった。
≪古園…美佳…≫
あの霧也に何度も勝負をかけている霧也のたった一人の友達。
その名前がなんで・・・?
と思い、一瞬アクアは考えた。
≪そうか。霧也の名前もあったし、これはこの言葉を知っている人の意識なんだ。そう、それなら…たぶんこの子は霧也と一緒に調べてたんだね≫
と納得。
彼女の意識を見ないまま、次に行った。
時計の音しかしない静かな空間。
あたりはまだ薄明るい。
ひとつ。二つ。開けて、見て。
それの繰り返し。
そして100個目の人物名を見ようとしたとき。
エラーメッセージが表示された。
(エラー:なにものかにより妨害されました。強制終了いたします。)
「くそぉっあとひとつだったのに。でも、これでだいぶ情報は得たね。これで霧也も喜ぶよね。」
≪でも、この研究の最終目的と首謀者はわからなかったなぁ。わかったのは何体検体を作るかとか、そんなことだけ。かなり重複してたし、下っ端には情報はあまり漏らさないってことかなぁ≫
アクアは伸びをしながら情報の整理をした。
途中で意味不明な暗号みたいなのが出てきたのだが
それはアクアの能力では解明できない。
霧也でないとわからないのだが霧也にリンクすることはここからじゃ不可能。
考えててもしかたないか。と
アクアはため息をついた。
その日は明日に備えて寝ることにした。
明日は、たくさんの血が流れるだろう。
それは霧也も覚悟の上なのだろうか
また人を斬らなければいけないのだろうか。
なんだか急に怖くなった
今回は前と比べて短いです
ワードのようし3枚分くらいですかね
でも他の人が書いてるやつに比べると
長いです笑
今いろんな人の小説見て回ってるんですけど
参考になりますね
コメントつけてまわりますよ
参考にさせてもらいます
Grazie




