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Ⅲ Ⅲ章「地獄」

   Ⅲ 3章「地獄」



 「とりあえず、ここが美術館?」

 「そうやぁーここがドゥオーモ付属美術館~」

 「ひっさしぶりぜよー」

 「あれ、また二人共口調が…」

 「さて、入るぜよ~」

 「はぁ…」



 とりあえず美術館の中へと入る。

中は、意外と明るい。

外観のイメージとは違う。

外観は少し暗い雰囲気がある。

それに比べて、内観は明るい雰囲気。

とりあえず、美術館の人に話を聞くことにした。 



 「すいません、以前あった天国の扉って…今は何処にありますか?」

 「あぁ、それなら…inferno cancelloにありますよ」

 「地獄門…なんかそれらしい名前ね」

 「あぁ、地図をお渡ししますね…でも、近づかないほうがいいですよ。」

 「はい、ご親切にありがとうございます。」


 係員は奥へと消えて、すぐ戻って来た。


 「はい、これが地図です。」

 「ありがとうございます」

 「いえいえ」

 「さ、この地図を見ながら行くぜよ~」







       〒±

Inferno cancello入口。

そして、中へと入って行く…

中は、薄暗くてよく見えないので美佳が電気で照らす。

そして、少し歩いたところに門があった。


 「意外と早く見つかったわね」

 「これだけ早く見つかると逆になにかあるんじゃないかって思うところねー。」

 「とりあえず調べてみるぜよ~」


そう言ってコッロは門に触れた。

その時…

 突然門が開きだし、周りのあらゆるものを吸いつくした。

美佳達も同じように中へと吸い込まれ…消えた。


        〒±

 「…ここはどこ?」

 「あ、雫! 目が覚めたぁ…」 

 「美佳ちゃん? ここは…?」

 「わからないけど…門に吸い込まれたみたいよ。」

 「どこかの誰かさんのせいでね」

 「うぐ…ごめん。」

 「せめても仕方ないよ。とりあえず、状況を把握するためにいろいろ調べないと。」

 「そうね」

美佳達はじめじめとした赤い地面を歩きだした。

当たりは鬱蒼としていて、地面は血の海のように真っ赤。いや…本当の血の海。

 「気持ち悪い…」

 「血の海ね…まさに黙示録。生者がいないのにこれだけの血…」

 「まさに地獄ぜよ…」

 「見て、何かいる…」

美佳は眼を凝らして前を凝視する。

一体何がいるというのか…

黒い…黒い体。太く、大きい剣。恐ろしく真っ赤に染まった瞳。

 「まさか…」

 「霧也…?」

 「走るぜよ!」

 「うん!」

一斉に走りだす。

まだ霧也…魔剣は美佳達に気付いていないようだ。

まさか、こんなところで会うとは…

誰もがそう思った。

生者がいない空間に突如として現れた魔剣、

霧也。

剣にはびっちりと血がついている。

もしかして、この地獄は魔剣が作りだしたのか。

 「…!」

魔剣があわてて飛び立つ。

そして、一瞬のうちに…消えてしまった。

 「逃げた!」

 「くそ…!」

 「やっと…会えたと思ったのに…」

血しかない世界。

その世界で再開を果たしたかと思われた霧也。

だが、すぐ飛び立ってしまった。

失意の渦にのまれながら、歩きだした一行。

果てない血の海。

本当の地獄が…ここにあった。

どこかの映画で見た黙示録のような…本当の意味での地獄。

そんな中、全員。

ただ、歩くことしかできなかった。

どこかへ歩いて、魔剣を追いかける以外なかった。

この地獄の中を彷徨い、ただ一人の人を探す。

そのために、歩く。


展開が急すぎる…

急展開すぎますね。



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