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後宮もふもふ事件手帖  作者: 高岩 唯丑
珊瑚の宝石

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手伝いに来た侍女たち

 謝蚕祭の準備に駆り出されながら、そんな事ができるだろうか。それにチュンジャオが抜けた穴によって、どこかにしわ寄せがくる。そんな中での調査だ。考えるだけでゾッとする。


「……もう戻ります、そろそろ謝蚕祭の準備に行かなければ」


「そう、か……そうだな」


 カイレンが一瞬残念そうな声をあげた。もしかしてこの場で解決する事を期待していたのだろうか。そんなの無理である。


「確かにあの柿は赤くなっていたのに、どうして帝とチーヒ様は」


 私が牢に背を向けると、チュンジャオがポツリと漏らした。最後の方は少し意味が分からないが、熟していた柿がどうして突然青い柿に変わったのか、不思議でならないのだろう。確かにそうである。どこでどうやって青い柿とすり替わったのか。全く見当がつかない。頭の中で色々な方法を検討しながら、牢の出口に向かった。



 謝蚕祭は後宮の中にある広場で行われる。開催される場所は広場と呼ばれているが、実際は後宮の中心の道の事だ。そこに会場の設営や飾りつけを行う。いわゆる楽しい宴的な要素のある祭祀の為、豪勢に華やかに飾り付けるのだ。逆に蚕神祭(ツァン シェン チー)は豊作祈願の為、厳正な雰囲気で行われる祭祀らしい。そちらの準備は今回ほど、大変ではないという事だ。


 会場の設営をしている宦官を見つめる。設営だけは同じような物を作るなら、蚕神祭の時もカイレンは忙しいのだろう。逆に飾りつけはしないのだから、各側妃から手伝いの侍女を出す必要もない。忙しいのはカイレンだけ。別にカイレンと一緒に何かするのが、楽しいとか思っていませんけど。


 なんだか恥ずかしくなって、周りを見回した。運が良いのか悪いのか、周りには誰もいない。ヨウズデンの者の証明であるかんざしがあるおかげで、苛められる事は無い。だが、獣憑きの私にみんな近づかないのだ。


「一人は気楽だけど、大変だな」


 ヨウズデンからの手伝いは、複数人は無理なので一人づつだ。どうやっても孤独に作業するしかない。


「まぁ……シーリウデンの侍女に話を聞くか」


 チュンジャオの件を調査しよう。準備をしながら調査もできれば、まとめて片づけられるから一石二鳥である。


 周りを見回すと、各側妃の侍女が、それぞれまとまっているのが分かる。上級側妃の侍女は沢山。下級側妃の侍女は、二人程度。下級側妃は敷地付きの住まいではなく部屋しかないので、少ない侍女の中でも、二人も出す事ができるのだろう。


 シーリウデンの者を探す。赤い侍女服に、赤いかんざしを身につけているはずだ。


「……いた」

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