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後宮もふもふ事件手帖  作者: 高岩 唯丑
ユンの希望

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感謝

「ありがとうございました、シャオグー」


 チュウから突然そんな事を言われて、少し戸惑ってしまう。チュウが体調不良から復帰して最初の仕事の日。朝の仕事。メイユーの身支度の為に、部屋へ突撃する前の事だった。


「? あっ、はい」


 頭を下げたチュウを眺めながら、そんな曖昧な返事を返してしまう。ややあってチュウが熱を出した時の事だと理解した。


 確かにあの時は大変だった。なぜかわからないが、新人の私がチュウの代わりをするハメになって、走り回ったのだ。サボっている訳じゃないのに仕事ができないユンに指示を出したり、ミンズーの補助をしたり。その他、侍女の者たちが効率よく仕事ができる様に計画をたてた。


「まぁ大変でしたけど、チュウさんの苦労を理解できて、より一層早く戦力になれるように頑張ろうと決意を新たにできたので」


「もう立派な戦力ですよ……私が心配しすぎてしまったというか」


 顔をあげたチュウが、少し申し訳なさそうに体をよじる。怒られたという訳ではないが、メイユーに仕事に関しての事を少し注意されたらしい。優しすぎるのも、構いすぎるのも良くないという事だろう。


「戦力と言ってもらえると嬉しいです」


 素直に嬉しいという事を伝える。それ以外の事は言っても、傷に塩をぬるだけの様な気がする。


「それより病み上がりに無理して、ぶり返さない様にしてくださいね」


 チュウの性格的に、休んでいた分を取り戻そうとか考えていそうだ。これまで以上の仕事をしたら、また倒れてしまう。実績があるのだ。


「それも、メイユー様に先んじてクギをさされました」


 申し訳なさそうに微笑むチュウ。おそらくやろうとしていたのだろう。クギをさしてくれてよかった。


「謝蚕祭(シエ ツァン チー)もあるのだから自覚してと、ありがたいことに私がいなければ乗り切れないと、嬉しい言葉を頂きました」


 注意されたのに、チュウは少し嬉しそうにしていた。期待してもらっているというのを、言葉にしてもらって嬉しかったのだろう。でも大喜びする訳にもいかず、少し微妙な感じになっているのだ。


「あっ、シャオグーは謝蚕祭が初めてでしたね」


 浮かれた表情から一変して、仕事の時の表情に戻る。


「はい、謝蚕祭というのは……祭祀ですよね?」


 チュウが熱を出した時にも出ていた話だ。あの時は詳しく聞けるような状態ではなかったから、先延ばしにしていた。もうすぐ祭祀があるという事だ。それで忙しくなるからチュウの力が必要という事。

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