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後宮もふもふ事件手帖  作者: 高岩 唯丑
メイユーとチュウ

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49/90

来なかった理由

「シャオグー! メイユー様はまだ起きてないのか?!」


 私の姿を認めた途端、ユンが焦った口調で声をかけてくる。かなり焦っている様だが、何があったのだろう。またお菓子でも無くなったのか。


「はい、チュウさんが来ないのでどうしようかと思ってた所です」


「そのチュウさんが! 高熱出してんだ!」


「高熱?!」


 グイファが甲高い声をあげる。それで待っても来なかった訳だ。寝坊より最悪な展開。まだ寝坊してくれてた方が良かった。


「たまたまチュウさんの部屋の前を通ったんだが、苦しそうな息遣いが聞こえてきて、中を覗いてみたら……体調が悪そうで」


 ユンの事だから、一人でチュウがいかがわしい事をしていると思って中を覗いたか。あるいは余程きつそうな息遣いだったか。


 今はそんなことを、考えている場合ではなかった。もう迷っている場合ではない。メイユーの身支度は私達でやるしかない。


「ユンは医官を連れてきてください」


「おう!」


 そう声をあげるのと同時に体を反転させて、ユンは走り出していた。凄い速さだ。それなりの距離があるはずなのに、あっという間に廊下の角を曲がって姿が見えなくなった。


「グイファ、メイユー様を起こしましょう、何とか二人で身支度を整えなければ」


「はい」


 それからすぐに、メイユーの部屋に突入した。いつも朝の攻防があるのだが、チュウが高熱を出したと伝えると、メイユーはすぐに起き上がって身支度を整えてくれた。起きれるではないかと思ったが、事態が事態なので言わないでおく。


 それからすぐにチュウの部屋へと移動した。メイユーの不安そうな横顔を見て、不謹慎だがやっぱり優しい人だな、と安心してしまった。




「疲れが出てしまったのでしょう、命に別状はありません」


 医官が診察を終え、チュウの衣服を整えながらそう口にする。メイユーの息を吐く音が聞こえた。


「そう……ありがとう」


 何でもない様にそう答えるメイユー。尊い立場の人は大変だなと思ってしまう。


「負担がかかっていましたからね」


 チュウの仕事を間近で見ていて、本当に今まで倒れなかったのが不思議なくらいだと思った。だがずっとは続くわけもなく限界が来てしまったのだろう。あるいはチンインとグイファという新たな戦力が増えた事で安心してしまって、糸が切れてしまったか。


 申し訳ない気持ちが心の中を渦巻く。自分としては頑張っていたつもりだが、あまり力になれていなかったらしい。


「薬を用意しておくので、後で取りに来てください、薬を飲ませて二、三日も休めば回復するでしょう」

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