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後宮もふもふ事件手帖  作者: 高岩 唯丑
愛があれば

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門の検査

「その検査に例外はありますか?」


「帝にはしておりません」


 それも予想通りだった。帝にそんな検査を強いる訳にはいかない。それより、体の検査は毎度やるのだろうか。普通に考えたら、宦官の失った物が戻ってくることは無い。危険な物を持ち込もうとしているなら、服の上からでも確認できる。


「……気になったのですが、一度確認した人物、例えばカイレン様も裸にして確認を? 顔を覚えるまでは仕方がないとして、あらかたの門兵が顔を覚えたら必要ないのでは?」


 その質問にジンウが身をよじらせる。それから言い辛そうに口ごもると、カイレンに視線を移した。


「顔を覚えられれば、その検査はしない、私もその一人だ」


「私はあまり良くないと思いますが」


 カイレンの言葉に、ジンウがすかさず口をはさむ。あまり良しとしていないらしい。悪い言い方をすれば頭が固いというか、融通が利かない。ただ、本当に失った物は戻ってこないし、検査の省略は正しい判断だと思うが。


 カイレンとジンウが議論を始めそうな雰囲気がして、すぐさま声をあげる。


「……仕事を見学させてもらってよいですか?」


 二人が言葉を飲み込むようにして、こちらに視線を送ってくる。


「はい、もちろんです」


 ジンウがそう言うと「こちらにどうぞ」と移動を促された。それについて移動する。不正に入り込む余地がないかどうか、実際に見てから判断する。意識外で何か穴があった場合、言葉に現れないから。




 門兵の仕事をしばらく見学して、侵入が難しい事が分った。意識外の穴は結局なかった。言葉通りすべてを開いて確認している。これではどうやったって門からの侵入も脱出も無理だ。


「何かわかったか」


 門を後にしてしばらく歩いたところで、カイレンが問いかけてくる。正直頭を抱えて悶絶しそうなほど混乱している。


「……何も」


 お手上げ状態というのはこの事だ。どうにもならない。チンインの身に何が起こったのか。それこそ何か不思議な術でも使わない限り無理な気がする。まぁ実際に起こっているのだから、無理ではないんだが。


「……次はチンインとグイファの仕事場に行きましょう」


 ここから二人の仕事場は目と鼻の先だ。ここに何もなければ、本当にどうにもならない。チンインを拷問でもして、何があったか吐かせるしかないと進言するしかなくなる。やっぱりそれは気が進まないし、メイユーに頼まれた事だからちゃんと解決したい。


「わかった、彼女らは掃除の担当だった、こっちだ」


 カイレンが方向を変えて歩き始める。その背中について歩を進めた。


 解決してしまったら、カイレンとは。そこまで考えて頭を振る。もしかして、そんな事を考えてしまっているから、考えが鈍っているのだろうか。

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