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後宮もふもふ事件手帖  作者: 高岩 唯丑
愛があれば

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32/90

協力の承諾

「じゃあ、メイユー様も帝も嘘をついてないとすれば、男が入り込んだって事?」


「そうなるよな、でもそんな簡単にすり抜けられるものでもないぞ」


 ミンズーとユンがそれぞれそう口にして、揃って首を傾げる。


「男が入り込んだ可能性は勿論ですが、女が後宮を抜け出した可能性もあります」


 私の言葉でミンズーとユンは揃って「確かに」と頷く。ただ、言ってみたものの、違和感は否めなかった。出るにしても入ってくるにしても、門からこっそりというのは難しい。門には門兵が常駐して、出入りする人も物も徹底的に確認される。話によると、人は裸にされて身体検査されるらしい。私も気を失っている間にそれをされたと思うと、恥ずかしくて仕方がない。いや考えない様にしよう。


 門を使用しない方法も難しい。後宮は高い壁に囲まれていて、出るのも入るのも難しい。おまけに壁の外側を兵が巡回しているそうだ。もしも壁に張り付いている者がいたら、さすがに気付くだろう。


「門から女が出たという事は無かった、女を連れて行き門兵全員に確認した」


 カイレンはかなり徹底的に調べた様だ。不正にも公正にも、後宮を出ていないという事になる。と言っても公正に出ていたら、後宮での役目を終えているという事になる。戻ってきているのはおかしい。


「その女はなんて言ってるのかしら?」


「何も話しません……帝の子を宿している可能性を考えると、拷問する訳にもいかず」


 メイユーの問いかけに、目頭を揉みながらカイレンが漏らす。現時点では帝の子の可能性が一番高い。だから拷問なんてして、子が流れてしまっては一大事だ。懸命な判断だった。だが放置しておくわけにもいかないだろう。何らかの方法で脱走した、もしくは男を引き入れた可能性もあるのだから。対応に困るのは理解できる。


「なるほどねぇ」


 メイユーがそう漏らすと、こちらを見つめてきた。やっぱり面白がっているのか、少し笑っている気がする。少なくとも神妙な面持ちではなかった。この人は本当に性格が悪い。


「シャオグー、知恵を貸してあげて」


 メイユーからのお願いを断る、という選択肢はありえない。いくら性格が悪いと言っても、結局はこの人に恩を感じている自分がいるのだ。


 私はカイレンに向かって、一度顔を縦に振って見せる。


「ありがとう」


 カイレンがこちらに向けて、小さく頭を下げた。卑しい身分の私に、こうして頭を下げてくれるとは。メイユーに比べたらとてもいい人だと思う。撫でようとして迫ってこなければ。

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