表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後宮もふもふ事件手帖  作者: 高岩 唯丑
お菓子横領事件

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/90

一騎打ち

「四つあった月餅を一つ食べた、残りは三つだった、そして月餅はなくなったと聞いて、チュウが全部食べてしまったと思ってしまった、だから三つも食べてしまうなんてと口にした、違いますか?」


「ああああなの、えっとだな、あぁぁのう」


 やっと自分のミスを理解したようだった。ユンは目を泳がせながら、二、三歩後ずさる。しかし、後ずさった先にミンズーが立っていた。どこまでいってもミスをする人だ。


「あ、な、た、も食べたんだね!」


 その声に反応してユンが、しまったという顔で振り返った。ミンズーはちょうど目の前まで来たユンを、両手でポカポカと叩き始める。


「悪い! 悪かった! つい! つい食べちまって!」


 ユンならミンズーの攻撃など避けるか、腕を掴んで止められるだろうに。それをしないのは、甘んじて罰を受けるという姿勢に他ならないだろう。しっかり反省しているようで、何よりである。


「もぉっ、チュウさんもユンも!」


「まぁまぁ、謝っているんだし、許してあげて、ミンズー」


 メイユーが笑顔を浮かべてミンズーの両肩に手を置いた。自分の事を棚に上げて、何という人だ。まぁこれで、私も罪を逃れられる。ミンズーは二人が犯人という衝撃で数に関しては、頭から抜けている様だし、一安心である。


 チュウとユンに視線を送る。この二人がこれ以上、余計な事を何も言わなければいいだけだ。そう思ったが、チュウが何かを考えているような素振りを見せる。さすがに気づいてしまうか。


「待ってください!」


 チュウが声をあげる。ここで止めた所で、完全に怪しいだけである。


「私は一つしか食べてません、ユンは一つですよね?」


 いきなり水を向けられたユンが、勢いよく顔を縦に振る。それを見てチュウがさらに続けた。


「四つあったんですよね? あと二つの行方が分かりませんよ!」


 ミンズーがハッとした顔でこちらを見る。なんでこっちに顔を向けるのか。最初からメイユーを除外しているような反応だ。メイユーもこれを想定していたのだろう。だからこそのあの自信と態度だった。


 そのメイユーと視線が合う。ミンズーを挟んでその後ろに立っている。また勝ち誇ったような表情だった。私を生贄にして、終わりにする気らしい。こうなるとミンズーは決定的な証拠を提示しないと、メイユーを疑いもしない。何かないだろうか。疑う要素はあったが、犯行を自白する様な発言は無かったし、物的証拠ももちろんない。


 でもこうなったらしょうがない。一か八かぶつけてみよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ