友達の妹がかわいいのだが……
「誕生日何ほしい?」
「お前の妹が欲しい。」
「いや、真顔で何言ってんだよ。」
「お前の妹がかわいいのが悪いんだよ!毎度毎度俺を悩ませやがって。」
「絶対悩んでないだろ、直球すぎるだろ!」
妹とは、神であるそして橋本の妹は神の中でもゼウス級である。
つややかな髪、つるつるの肌、ぷるぷるの唇。
どこをとっても悪く言うところがない。
しまいにはプリポラ好きである。
そう、プリポラ好きに悪い奴はいないのである。
「じゃあ百歩譲ってプリポラのライブチケットでいいよ。」
「一歩も譲れてないわ!お前結局妹目当てやないか!」
プリポラ……それは女の子の花園女の子がいける女の子だけの楽園である。
そこに行く子はみんなアイドルを目指しデビューのためにしのぎを削っているのだ。
橋本の妹りこは、その頂点である。
そう神アイドルなのだよ。さっきプリポラ好きといったな。
あれは嘘だ。彼女こそがプリポラそのものなのである。
「ああ、そうだよ!妹目当てだよ!お前だけりこちゃんを独り占めしていいのか?
答えは否だ!りこちゃんはみんなのりこちゃんであるべきだ。なんてったってアイドルなんだからな!
ふぁっはっは!」
「なに勝ち誇ったように言ってんだよ。りこは俺のものなんだよ!アイドルである前に俺のりこだ!」
「ブラコンかよ……」
「ブラコンじゃなくてオタクだぁぁ!りこちゃんは俺が引いたのぉぉぉ!誰にも渡さんしライブシーンもみせん!」
「ちっオタクが図に乗りやがって……」
「いや……お前もだろ…………」