第76話 (だいたい)第三幕まとめ
姫乃「湧水の塔から転移しちゃった後は、クリウロネの町で目が覚めたんだけど……」
未利「姫ちゃんが起きた時は、アタシ等別の場所にいたからね」
啓区「そばにいてあげられなくてごめんねー」
姫乃「ちょっとびっくりはしちゃったけど、大丈夫だよ。レトも傍にいたし」
未利「ああ、あの白わんこ」
姫乃「わんこって言うのはちょっと……」
なあ「ふぇ? レトちゃまはいつもわんこさんしてるの」
姫乃「見た目はそうだけど、レトは嫌がるんじゃないかなぁ……。ともかく、その時クリウロネにいた人たちはもう残り少なくて、最後の住民の人達が避難するところだったよね」
啓区「そうそうー、バールさん達が出発するところだったよー。終止刻の影響が出てきたから、西の地域に移動しなくちゃいけないんだよねー」
姫乃「それで、避難組のバールさんやレト達と街道を歩いていったんだけど……」
未利「変な魔獣に襲われたり、石でできた町に閉じ込められたりして散々な目にあった! あー、腹立つ!」
啓区「僕達、暗殺者を仕向けられてたもんねー。直接ターゲットだったわけじゃなくて、避難組の人達関係での間接攻撃だったけどー」
姫乃「うん、その事が分かった時はびっくりしたな。バールさん達と同じ町に住んでる人が、リラック町長が依頼してたんだよね。今でもちょっと信じられないよ」
未利「アタシはそんな信じらんない奴の善意を信じてた姫ちゃんが信じらんない」
姫乃「え、そうかな」
未利「ロングミストに着いた後だって、イフィール達と合流したってのに暗殺者に襲われてる自業自得の連中を助けにいってるしさ」
啓区「因果応報って割り切れるタイプじゃないもんねー、姫ちゃんは」
なあ「ふぇ、いんがおーほーなの。なあ、それなら知ってるの。確か悪い事やっちゃったーって人の所に、悪い事さんが来たよってなる事なの」
未利「突っ込む箇所が無い。表現はアレだけど、だいたいあってる」
啓区「あはは、それで良んだよー。でも、シビアな言葉もなあちゃんを経由すれば、とたんに凄惨力がダウンしちゃうねー」
なあ「ふぇ? せいさんさんは口に入れたらばたってなる怖いものだって聞いた事があるの……」
未利「それは青酸……。え、なあちゃんからそんな言葉が出てきた事がこわっ」
啓区「たぶんなあちゃんの妙な知識全般、教えたの未利だと思うよー」
姫乃「ええと、因果応報?」
未利「アタシを出しにして綺麗にまとめられた!」
姫乃「ええと、とにかく。話を戻すけど……口封じで漆黒の刃から命を狙われてたリラック町長さんたちを助けに行った後、クルス町長さんが黒幕なんじゃないかって話が一度あがったんだよね」
未利「そうそう、でも人違いだったって事で落ち着いたんだっけ。ぜんぜんそうじゃなかったけど」
啓区「きっとクルス町長に変装した誰かが協力して、自作自演に加担してたんだろうねー」
姫乃「その後は、クリウロネのリラック町長にちゃんと罪をつぐなうようにしてもらって、ロングミストの町を離れたんだけど……」
未利「そんで船乗って、海賊のウーガナに襲われたり、やり返したり、嵐とイカ魔獣にも襲われたりしたんだっけ」
なあ「そうなの。おっきなイカさんが、海の中からこんにちわってしてたの」
啓区「ちょっとどんなだったのか見たかったなー、僕は諸事情あって登場してなかったシーンだしー」
未利「そんな良いもんでもない」
姫乃「うん、ちょっと怖かったかな」
啓区「あ、なんかごめんねー」
姫乃「でも、あの時はほんと不思議だったな。どうして啓区の存在忘れちゃってたんだろうって」
未利「世界の仕組みだか、ルールだか知んないけど、なんか勝手に人の事忘れたり、思い出したりしなきゃいけないのヤな感じ」
啓区「しょうがないよー。世界の常識なんて普段は気にも留めないものだしー」
未利「しょうがないで状況のみこんでたら、アタシは今まで何回も死んどるわ。だから……」
啓区「うわぁ、笑えない返し……」
姫乃「私もそれは、どう言って良いのか」
未利「マジ引きされてるし!? そういう話の流れになる!?」
なあ「ふぇ? 啓区ちゃまも姫ちゃまも、固まっちゃったの。どうしたの?」




