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白かん! ~詰めりゃいいってもんじゃない~  作者: 透坂雨音
第五幕 運命を賭けた300秒

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バレンタイン特別編 チョコ貰った事ある?



 ???


 唐突ですが、質問です。

 皆さんはチョコ貰った事ありますか?


 未利「またこのワケ分からん空間……」

 姫乃「チョコかぁ……、友達から貰った事あるかな。家族とか、近所の人とかに」

 未利「さらっと答えるんだ」

 啓区「すらっと入ったねー」

 なあ「ぴゃ? 姫ちゃまどこかに入ってるの? でも、ここにいると思うの」

 未利「あー、姫ちゃんは目に見えない空気に入ったんだよ。そゆことそゆこと」

 

 姫乃「変かな……。だってあんまりここにいたくないから……。皆もそんな感じだよね」

 未利「まあ、右に同じ。気が進まないし、意欲出ないしね」

 啓区「だねー。さくっと答えちゃおうー。でも、バレンタインなのに、こんな投げやりな空気でいいのかなーってちょっと思ったりー」

 姫乃「うーん、こういう事するのは楽しみにしてる人がいるって事だよね。じゃあ適当に答えるのは申し訳ないかな」

 未利「筋金入りに律儀だね、姫ちゃんて」


 姫乃「でも、どんなお話をすればいいのか分からないよ」

 啓区「まあ、いつも通りで良いんじゃないかなー。無理に話したって、姫ちゃん達って感じじゃないだろうしー。素のままが一番だと思うよー」

 未利「一番素を出してなさそうなアンタが言うな」

 なあ「すって何だろって、なあ思うの。ご飯さんやお寿司さんに使うお酢さんなの? 啓区ちゃまからお酢さんなの……? ふぇ?」

 啓区「あははー、それは色々凄い絵柄だけど体が柔らかくなりそうだねー」


 未利「で、本題戻すけどアンタの場合は?」

 啓区「さらっと自分の番を後に下げたねー。いやー、貰った事ないんだよねー。チョコ自体は貰った事あるけど、バレンタインの日にはー。ほら、僕って色々設定的に難しいからー」

 姫乃「そうなんだ。でもそれ、ちゃんと後で教えてくれるんだよね」

 啓区「どうしよう。姫ちゃんが積極的にきてる件についてー。退路が塞がれちゃってるー」

 未利「馬鹿な事言ってないで、ちゃっちゃと進行しろ。ゼロって事でいいの!? そういう事にするけど!?」

 啓区「うんうん、そんな感じ―」

 

 姫乃「じゃあ、次はなあちゃんだね」

 なあ「ぴゃ?」

 姫乃「なあちゃんはバレンタインの、二月十四日の日にチョコ貰った事ある?」

 なあ「たくさんあるの! いい子だねーって言ってなあ皆によしよししてもらう日なの!」

 未利「なあちゃんは大人とかお年寄りとかに受けがいいんだよねー。地域の人からたんまり分け与えてもらってるよ」

 姫乃「そっか。なあちゃんらしいね」

 啓区「で、ほら最後の人」

 未利「最後言うな! 人を行き遅れの生物みたいに言いおって。…………………………」


 姫乃「?」

 啓区「その空白はー?」

 なあ「ぴゃ?」


 未利「(ボソッ)それなりに、昔は……」


 啓区「(あー、これ触れちゃいけない奴だー)」

 姫乃「(聞かない方が良かったかな)」

 なあ「よく分からないけど、バレンタインさんの話なの? 未利ちゃまのお菓子は、なあがプレゼントなの。毎年一個なあが上げてるの」

 啓区「あー(一個なんだー)」

 姫乃「えーと(一個なんだね)」


 未利「ちょ、何さそのなまっぬるい視線は。いっそ笑え、むしろ笑え! 笑ってくれた方が良いわ。声の限りをつくして高笑え!! どうせ一個だし、悪い!?」

 啓区「チロルサイズで良いなら、今年は何か上げよっか―」

 姫乃「あ、えっと、私も何か作るから……」

 未利「アタシをオチのダシに使うなぁっ」




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