第32話 かぶらない
未利「かぶらない……」
姫乃「かぶらない? 何考えてるの?」
未利「まあ、どうでもいい事だよ。いや、ほら……ウチ等って全員自分で自分の事、呼ぶの違うなって」
姫乃「あ、考えてみればそうだね」
姫乃……私
未利……アタシ
啓区……僕
なあ……なあ
未利「すんごくどうでもいいけど、ウチ等って全然違うなーみたいな」
姫乃「そうだね」
未利「しかもあんましいない」
姫乃「確かにいないけど、私はともかく未利や啓区やなあちゃんみたいな人がいたら、大変だよ」
未利「ほら、あれ唯一神的な?」
姫乃「唯一無二?」
未利「そうそれ。……でもさ、キャラはかぶらないとしても、同じ事を出来る人間は他にもいるんだよね。あるいはずっと能力が高い奴とか……」
姫乃「それは、そうかもだけど」
未利「そんなことを踏まえて考えてたんだけど、能力の差が気にならないくらいの……もうそれだけで価値になるみたいな、超独特な個性があるとしたら何になるのか、とかー」
姫乃「あ、そこに落ち着くんだ。変わった事考えてたんだね。……えーっと、そういう人って有名人とかなのかな?」
未利「そうきたか。無理」
姫乃「えっ?」
未利「あっ」
あせあせ
未利「何でもない。何も考えてない。余計な事は何一つも考えてないから」




