第7話 風呂場にて
ネタが切れ気味だなぁ。
「何度見ても、ここはデケェな」
翔は毎回こうやって入るたびに驚いていた。
それも、無理はない。
男子寮の生徒全員がはいるほどの巨大な大浴場なのだから。
学年ごとに時間わけされているとはいえ、とてつもなく広いため、
ほとんど人が見えない。
そのため、ある程度なら暴れても何の問題もないのだ。
「よう、翔に澄也じゃん。お前らも風呂か。」
腰にタオルをまいた火俄里がいた。
そのうしろには、影夜もいた。
二人は、ルームメイトのため、たまに一緒にいるのだ。
「まぁそんなところだね。」
そんな話をしていると。
「ウォォォイィィィ、翔、澄也、勝負だ、今日こそ勝ってやる。」
そう叫んで走ってきた奴がいた、
「おい、そんなに走ると・・・
ツルッ
ドカーン
危ないって言おうとしたんだがな。」
翔の注意もむなしく、転んで桶のタワーにつっこんだ。
「イテテ」
このスッ転んだ彼は、山和 慎哉
得意教科は社会。
よく「勝負だ」とやって来てはこの調子なのだ。
「おーい、慎哉、大丈夫か?」
そういって、後から、来たのは、武吉 希羅斗
得意教科は同じく社会。
慎哉とは、よくパーティーを組んでいるそうだ。
「お前らどうしたんだよ2人して。」
翔が聞くと、
「慎哉か勝負勝負ってきかなくてな。」
希羅斗が説明してくれた。
相変わらず、慎哉本人は、頭をおさえていた。
「ほら、そんなんじゃ戦うも何もないだろ。
行くぞ。」
希羅斗は、慎哉を引きずり、奥へと行った。
「俺たちもとっとと風呂を済ませるか。」
僕たちは、火俄里たちと共に、ふろに入り、
雑談に花をさかせていた。
「イヤーいい風呂だったな。」
翔は満足そうだった。
「さて、晩飯も食ったし、部屋に戻って寝るか。
明日も早いしよ。」
僕たちは、自分たちの部屋に戻り、
しばらく勉強したり、話したりして時間を潰したあと、
消灯前に寝てしまった。
ありがとうございました。