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あの日、あのとき  作者: 佐藤ませーろ


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お供え物

 田舎の祖父母の家に大きな仏壇があった。

 仏壇にはいつもお供え物があがっていた。


 りんご、ぶどう、バナナなどの果物のほかに

 おはぎや団子が供えられていた。

 幼い私は仏壇のお供え物が楽しみだった。


 あるとき気がついた。


「なんで甘い物しかあがっていないの?」

 と父に尋ねた。


「どうしてなんだろうな。昔からそうなんだよ」

「しょっぱいものだって食べたいんじゃないの?」


 そう尋ねると父は何も言わずどこかへ行ってしまった。


 いま我が家の仏壇にはやっぱり

 甘いお供え物があがっている。





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