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ワケあり脱獄者と6人の守護者(旧.主と七つの宝珠)  作者: 旧成 アノマ
炎耀国編

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第十一話『初任務』

更新が開いてしまってすみませんでした!

本日から毎日投稿再開です!

 四神の塔はそれぞれ色が異なっている。北の塔、玄武塔は黒、西の塔、白虎塔は白、東の塔、青龍塔は青、そして黒羽がこれから向かう南の塔、朱雀塔は赤。烈焔寮から南に進んだ先にあるのが朱雀塔だ。


「ここが朱雀塔です。建物自体は十階まであります。上の階への移動は基本すべて階段になります。」

「はい。」

「これから白翔くんの部屋を案内します。貴方が荷物を部屋に置いたら、二階の大広間へ来てください。他の紅色隊のメンバーに貴方の紹介をします。」

「わかりました。」

「それではこれから部屋に案内します。貴方の部屋は五階になります。」


 紅劉はそういうと、一度も黒羽を振り返ることなく足を進める。今まで一度たりとも笑みを見せない彼は、黒羽にはどこか機械的に見えていた。


 塔の中には思っていた以上に多くの人がいた。一階から五階まで階段を使っていく手前、人すれ違わないわけもない。黒羽は人とすれ違うたびに、隊員らしき人から挨拶を受ける紅劉を眺めるしかなかった。隊員は、紅劉に挨拶をしたのち、黒羽のことをいぶかしげに見ながらその場を去っていくのだ。


 五階はほかの階に比べてかなり静かだった。もしかしたら五階から上が隊員の部屋なのかもしれない。


「ここが白翔くんの部屋になります。同室の人と先に挨拶を済ませておいてください。」

「同室…ですか?」


 黒羽の疑問に紅劉は答えることなくその場を足早に去っていった。とにかく、部屋に入るしかない。目の前の『5012』と書いてある扉をノックした。


「どうぞ~」


 部屋の奥から声が聞こえて、黒羽は恐る恐る扉を開ける。


 部屋には靴を脱いで入るシステムらしく、靴を脱いで奥に進む。廊下の壁には扉が二つ。さらに奥に進むとまた扉がある。そこが共同の生活スペースのようだ。


 扉を開けると、思っていたよりもずいぶん広い空間だ。ワンルームでベッドが四つ横並びになっており、ローテーブルと向かい合わせの二人掛けのソファ。ちょっとしたキッチンもあり、この部屋だけでも生活できそうだ。


 ソファの上に、何か小さい四角い板を操作している男性がいた。彼はゆっくりと顔を上げて、あたりを見渡す黒羽に視線を寄せる。


「あれ、君はじめましての人?…あ、先輩だったらごめんなさい。」


 アイボリーの髪にクリッとした目をした、どこかツンとしていそうなその男性は、紅色隊共通の服を着ている。男性というよりは、男の子といった方がしっくりくる風貌だ。


「いえ、俺は今日からここに所属することになった、白翔というものです。この部屋が今日から俺の生活する場所だと聞いて…」

「はぁ?!聞いてないんですけどぉ。なんで伝達してないんだよあのクソ副隊長。…はぁ。君に文句言ってもしょうがないよね。荷物は多分少ないと思うから、その辺に適当に置いといていいよ。あとでリーダーが来るだろうし。」


 彼はそういうとまた視線を板に移してしまった。聞きたいことは山ほどあるが、どうも何か質問しても答えてもらえるような雰囲気でもないので、黒羽は言われた通りその辺に荷物を置いてその場に立っている事しかできなかった。



『全隊員に通告。至急大広間へ集合せよ。繰り返す、至急大広間へ集合せよ。』


 そんな放送が急にかかる。おそらく黒羽の紹介か何かだろう。そう踏んで、黒羽は先ほど紅劉に言われた通り部屋を出ようとする。しかし、それよりもアイボリーの少年の方が足早に部屋を出ようとする。


「何してんの、急ぎの呼び出しだよ、早く向かわないと。」


 彼は足早に部屋を抜けた。黒羽は、もしかしたら何か大変な事態が起こっているのではと思い、急いで彼の後を追うことに。


 部屋を出た先の廊下でも、人が急いで下に降りていく様子が見て取れた。黒羽もそれに合わせて急いで二階まで駆け降りる。


 二階の階段を降りるとすぐに大広間で、かなりの隊員がすでに集まっていた。集まり方には何かルールがあるようで、各隊員が自分の並ぶ位置を把握しているようだ。その前には、台に立っている見たことのない男と、その隣に紅劉が立っている。緊迫した雰囲気の中で、「自分はどうすればいいか」など聞けるはずもなく、黒羽はほかの隊員に変な目で見られながら、空いている列に潜り込んだ。


「早急に集まってくれて感謝する、諸君。東の森に災獣が発生した。かなり大きく凶暴だ。すでに何人か食っていることが予想される。第一部隊、第二部隊は隊長と討伐へ。残りの部隊は付近の警戒を。それでは各自任務につけ。」

「「「「「「サー・イエッサー」」」」」」


 隊員は非常に統率の取れた敬礼をしたのち、即座に自分の任務に向かう。黒羽は、聞くなら今しかないと思い、先ほど指示を出していた男のもとへ向かう。


「あの…」

「なんだ、何か問題が…って誰だお前は。」

「本日よりこちらの紅色隊に所属を命じられた白翔と申します。俺がどういった動きをしたらいいのか何も伝えられておらず、聞きに来た次第であります。」

「今日から配属…あぁ!お前あれか、スカウトされた!すまない、失念していた。ったくあのバカ、ここの施設について説明していなかったな…?まぁいい、いまは長く説明をしている時間もない。白翔、お前の所属部隊は俺が率いる第二部隊だ。俺は第二部隊隊長兼紅色隊副隊長の灸雪と言う。お前の紹介は明日改めて全隊員に行おう。今日はひとまず急いで東の森に向かってくれ。」

「はい。」

「あぁそうだ、返事は『サー・イエッサー』だ。」

「サー・イエッサー」


 黒羽は指示された通り、急いで東の森へ向かう。これが黒羽の紅色隊での初任務となった。


読んでいただきありがとうございます!

いよいよ本格的に動き出しましたね!

「面白い!」「続きが気になる!」とおもっていただけたら、

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