第七話『プレゼント』
本日の更新です!
「コーヒーでいい?」
「ありがとうございます。」
黒羽は、出してもらったコーヒーを一口飲んでから事の経緯を説明する。
「え!?白翔くん紅色隊所属になるの!?」
「俺紅色隊所属だよ!!」
「え?!そうなんですか?!」
「そうそう。というか、検問の仕事って、四神の塔の均衡師から選出されるんだ。検問は四年周期で人が変わるから、もしかしたら俺と一緒に仕事することになるかもね。もう少しで四年たつんだよ、検問始めて。」
「そうなんですね…。」
「それで、何の用事できたの?報告のためじゃないでしょ?」
「実は、烈焔寮を出るので、師匠たちに何かプレゼントを買って渡したいんですが、今までそういうのを買ったことがなくてわからなくて。」
「なんだ!そんなことか!ちょうど俺仕事上がりだから、一緒にお店まわろう!」
「いえ…そこまでしていただくわけには…」
「いいのいいの!これから仲間になるんだし!」
その場にいた他二人はまだ仕事があるから、と残念そうに謝られた。黒羽としては、何を買ったらいいかの相談をしたかっただけで、別についてきてほしかったわけではなかったから、全く問題なかったのだけど。
黒羽と一緒に店を回ろう、といったのは、紅色隊所属の櫟候という男だった。
「白翔くんはなんでまた紅色隊所属になったの?」
「実は、紅劉さんから直々にお話が合って…。」
「ふーん、なるほど…——って、紅劉さんから?!まじで?!」
「?はい。」
「まじかぁぁぁ…白翔くんってすごい子だったんだね。」
「どういうことですか?」
「だって紅劉さんでしょ?!そんな話今まで一回も聞いたことないよ…。大体副隊長の灸雪さんがスカウト係で、隊長の紅劉さんはあんまり何やってるかよくわかんないし…。」
「そうなんですね。」
「そうそう。――で、プレゼントなんだっけ、どんなものをあげようと思ってるの?」
「できれば、普段使いできるものがいいかな、なんて思っています。」
「なるほどねぇ…女性だとアクセサリー系、男性だとハンカチとか、小物系が好かれそうだけど。」
「そうですね…アクセサリー見たいです。」
「おっけー!なら行こう!」
櫟候はそういうと、黒羽の腕を引っ張ってアクセサリーショップに連れていく。
「ここは女性用だけじゃなくて、男性用もいろいろあるから、見て回るといいよ。俺も自分用に何か買おうかなぁ。」
彼はそういうと、店に入ってから静かに黒羽から離れた。自分がついていたらゆっくり選べないと思った結果だ。黒羽にもその親切心が伝わって、とても優しい人だと思った。
「まず華原さんのからだな。」
華原さんといえば、ピアスのイメージだ。いつも両耳に金のフープピアスをつけていておしゃれだと思っている。せっかくだから、違う形のものがいい。
「よし、これにしよう。」
黒羽が選んだのは、赤いスタッドピアスだ。雫型で非常にかわいらしい。普段来ている服が赤系統なので、服とも相性が良さそうだ。
「次は葉港さんか。」
葉港にはアクセサリーのイメージは少しもなかった黒羽。何か買うとしたら、眼鏡とかに装着できるアクセサリーが使い勝手が良さそうだ。
「あ、これ可愛い。」
そうして黒羽が手に取ったのは、猫の眼鏡チャームだ。サイズもあまり大きくなく、色もシルバー一色なので、目立ちすぎず、葉港も使ってくれそうだった。
「次…陸さんか。」
陸は普段から動き回るイメージなので、アクセサリーをつけても外れそうだというイメージしかわかなかった。数分悩んだが、やはり合うアクセサリーが思い浮かばず断念。
「んんんん…いったん後回しにしよう。壮隆さんは…。」
壮隆にもあまりアクセサリーのイメージはない。
「あ、そうだ。眼帯を買っていこう。」
壮隆の眼帯はもうかなり古いのか、擦れているのが目立つ状態だ。眼帯はさすがにアクセサリーショップには売っていなかったので、他の店で買うことにする。
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