修行編章末
本日二話目です!
章末を入れ忘れいていました!すみません!
(華原視点)
白翔と出会ったのは、私が氷霊国での仕事を終えた帰りだった。ちょうど途中の村に寄ろうと歩いていたところ、
「どなたか!どなたか均衡師様はいらっしゃいませんか!!」
と、すぐ先の方で声が聞こえた。急いでその声のもとへ向おうとしたとき、声のする方から建物が崩壊するすさまじい音と、災獣特有の奇声が聞こえて、すぐさま呼ばれた理由を理解する。声を張り上げていた村人に一声かけ、急いで災獣のもとに向かう。かなりの人数がすでにがれきの下敷きになっている中、一人の少年が、今にもがれきにつぶされそうになっているところだった。
危機一髪のところで何とか少年を救った私は、そのまま災獣を討伐した。改めて見るときれいな少年だと思いながら村長に出来事の説明を終えたのち、少年にどうするのか尋ねると
「なぁ、俺に戦いを教えちゃくれないか。」
と声をかけられたのだ。
それが、少年—白翔—を弟子にするきっかけだったね。
それからなんやかんやあって彼が私の弟子になった。私、というか私たちの。
最初に烈焔寮のみんなに説明したときは、大いにはやし立てられたよ。私が初めてとった弟子だったからか、他の面々もすぐに白翔に興味を持った。
それからは驚きの連続だった。彼が全能印だからなのか、それとも何か他に理由があるのか、明らかに普通の印持ちではなかった。何を上達させるのも非常に早く、教えたことがすぐにできてしまうから、はじめ私は彼の力に恐怖を覚えたな。
彼はとても素直で優しい子だった。一度、白翔に「どうして私に声をかけたのか。」と聞いたことがあったな。その時も、彼は「守りたい人を、守れる力が欲しかったんです。」といっていた。過去に何があったのかは知らない。きっといろいろあったのだろう。それでも、彼が非常に優しく、素直な、私たちの弟子であることに変わりはない。
衡具の生成は本人的にはかなりてこずっていたようだ。あとから司漣に聞かされたよ。自分はうぬぼれていたのではないか、と悩んでいたそうだ。私たちからすれば、衡具の生成も普通の人よりもかなり早かったから、うぬぼれでも何でもないと思ったけどね。
それから一緒に協会に行って…そうだ、その時あいつにも遭遇したんだったな。元気そうで何よりだった。そのせいで、白翔に付き添ってやれなかったのは申し訳なかったな。
その後、急に村に置いていくなんて言ったのも申し訳なかった。村には、白翔を預けた後、秘密裏に謝礼金をそれなりに渡していたし、村の人たちもいい人ばかりだったから、白翔がないがしろにされるようなこともなくてよかった。
ちゃんと成長して、一人で災獣を討伐できるようになって、少し涙腺が緩みかけたのは内緒だ。ここまで、長かったようで短かった。私たちはすでに、みんな彼の虜になってしまったよ。
これから、きっとうちの優秀でかわいい弟子は、どんどん大きくなっていくと思う。きっと、世界に名をとどろかす大均衡師になるだろう。私はそれを最後まで見守っていたい。
―――――――――
(?????)
氷霊国餐央の中央教会地下。ひどく冷たい牢獄。乱暴に外された鎖。そこに本来いたはずの少年がどこにもいないことに、彼はひそかに憤っていた。
「彼は…どこに?しっかり監視するよう…伝えてたよね?」
「申し訳ありません!!!!!」
男の前で土下座するのは、中央教会教皇だ。
「アイツが言うには、どうしても僕の研究に彼が必要だったんだけどなぁ?どうしてくれんの。」
「ははぁ!私にできることならなんでも!!」
「へぇ~。なら、君が彼の代わりに僕の実験台になってくれるの?」
男の言葉にひどく怯えた反応をする教皇。しばらくその様子を見てから、興味を失ったように視線を外す。
「まぁいいや。とりあえず別のを使って実験するよ。――…で、わかってるよね?」
「は!必ずや彼を連れ戻して見せます!」
「うんうん、まぁあんまり期待してないけど、よろしくね~。僕の方からも接触してみるかな。」
男はそういうと、這いつくばる教皇を横目に、静かに地下牢獄を後にした。その眼にはどこか薄暗い光が宿っていた
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