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ワケあり脱獄者と6人の守護者(旧.主と七つの宝珠)  作者: 旧成 アノマ
修行編

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第三十一話『遠征』

本日一話目、少し短めです!

遠征先は、億樂の検問所から北にそれた道を行った先の小さな森だ。そこで災獣が発見されたらしく、人に被害が出る前に対処してほしいという旨の依頼らしい。


「目的地まではどうやって行くんですか?そんなに近い距離でもないですよね?馬車とかですか?」

「は?何言ってんだ、走っていくに決まってんだろ。」

「馬車なんかより走ったほうが速いからね。…といっても、さすがに街中で全速力は町の人たちに被害が出かねないから、検問所までは歩いていくんだよ。」

「え゛。」

(人に被害が出るってそれ、どんなスピードで走ってんだよ。)



「いってくるぞ~!」

「いってきまーす!」

「いってきます。」


 三人は、元気に挨拶をして烈焔寮を出ると、検問所まで歩く。一年も生活していれば、たまに町に出て買い物をすることもあるため、黒羽にとってもすでに見慣れた景色だ。


「そういえばさっき聞き忘れていたが、遠征へ行くことへの不安とかはないのか?」

「多少緊張してはいますが、どちらかといえば楽しみの方が大きいですね?」

「楽しみ?」

「えぇ。お二人の戦いの姿が間近で見られますし、お二人とは今までほかの師匠たちと比べてあまり関われていなかったので。」

「そうかそうかぁ!お前かわいいなぁ!」

「お兄さん張り切っちゃうんだから!」


 そういいながら軍嶺は黒羽の肩を組み、司漣は目を輝かせながらうれしそうに笑う。実際、彼ら二人は、他の四人とは違い、担当する修行が遠征のみだったため、たまに食堂や風呂であった時に軽く言葉を交わすことしかなかった。だから、黒羽は彼らがどれだけ強いのか、どんな戦いを見せてくれるのか、どんな衡具を使っているのか、気になることが山ほどあった。



 そんな話をしている間に三人は検問所を抜ける。


「さて、ここからまぁまぁ距離があるから走るよ~!」


 司漣の声に合わせ、師匠の二人はかなり速いペースで走り出す。黒羽も最初は必死についていくが、今までそんな速度で走ったこともなく、すぐに距離が離され始める。自分も全速力で走っているはずなのに全く追いつけず、黒羽は師匠二人の人間離れした速さに戦慄した。

 二人は、黒羽がついてこれていないことにすぐ気づいた。


「白翔君大丈夫?少し休憩する?」


 息が切れてる黒羽とは裏腹に、何もしていないかのように汗ひとつ書いていない軍嶺と司漣。


「まぁ今日はそんなに遠い所でもないし、此処まで早くいかなくてもいいんじゃないか?」

「…まぁ、それもそっか。」


 二人は走るペースを落としてくれて、黒羽の走りやすいペースで目的地に行くことに。前提として、黒羽も走るペースが遅いわけではない。むしろ、一般人より何倍も速く走っているわけだが、師匠二人が速すぎるのである。



 それから二時間ほど走って、目的地に到着したのは昼の十二時過ぎだった。


「やっべ昼飯持ってくるの忘れたぁ…。」

「えぇ~今日は軍嶺が持ってくる日なのにぃ~。」


 到着してから先に腹ごなしをして討伐をする予定だったが、ご飯を盛ってくるのを忘れてしまったらしい。


「しょうがないし晩飯まで待つかぁ…。」

「ごめんね白翔君、今日初の遠征なのにこの馬鹿のせいでお昼なくなっちゃって。」

「いえ、大丈夫です。」

「夕飯いっぱい食べようね。」


 三人はご飯をあきらめ、さっそく討伐目標のいる森へ足を踏み入れることに。


 森の中は薄暗く、黒羽が今まで感じたことがないほどに淀んだ空気が漂っていた。


読んでいただきありがとうございます!

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