第二話 スライムとお話し
小説って、なんか難しい、、 書いている人ってどんなふうに書いているのだろうか、、、(疑問
あ、今回も頑張って書いたので是非見ていってください!!
「あ、あのー…………」
「なに~?」
森の中に入って20分経っただろうか。こいつ森に入ってすぐは「少し歩いたら着くよ~」なんて言っていたのに―――
「どこまで歩くの?」
少しキレ気味にスライムに問いかける。しかし何も答えずただ進み続ける。腹が立って仕方がない。
「あ、ついたよー」
着いた、という言葉を聞いて、やっとかーと安心して地面に座り込んだ。
「さっきまでうるさかったのに、ここに来たらやけに静かになったな」
スライムはこちらを向き、自慢げに。
「一応、ここは自分の縄張りだから」
自慢げに言ってはいるがスライムなのにすごい。友達の家でやったRPGにもスライムがいたが、木の棒で倒せる雑魚キャラだったのに。俺は「スライムは見た目に反して強い」と心に刻んだ。忘れないように。
「おーい。早く家の中に入るぞー」
俺がスライムに感心しているとスライムが俺を呼ぶ。家と聞くと建物が見えるはずだが、それが全く見当たらない。
「この中だよ!この中!」
そう言って入って行った場所は土の中だった。
「つ、土!?」
「自分や大抵のモンスターは家を隠してるよ」
土の中に入りながら言うスライム。まあそれが心を読まれているような感覚で―――まあいいか。
「早くしないと閉めるよー」
姿は見えないがスライムの声が呼んでいる。
「あ、ごめん、ごめん!」
俺はスライムが入っている土に飛び込もうとするが、立ち止まって少し気になったことをスライムに問いかけた。
「あ、あのさ。その土、目とか口とか入ってくる?」
「入るよ?」
即答でスライムは答える。いや入るんかい、とツッコミながら、目や口を閉じ、勢いよく中に入った。そして俺はゆっくりと目を開く。
「―――?」
一瞬目を疑い目をこすったが景色は変わらない。壁や床に傷、ほこりが1つも見当たらない。照明器具もない。明かりは魔法だろう。入り口はよくわからないものばかり置いてあり、スライムが言うには『罠』だそうだ。
「土の中なのに意外と広いし、ほこりがないのはやばいな」
「ほこりとか傷とか気になるからねー……。とりあえず、ここに座って」
「う、うん」
そう言ってスライムはかなり高さのある木の椅子の上に乗る。俺も目の前にある木の椅子に座ろうとした時、4つの足のうち1つだけ足が短いものが見えた。3本だけだと。
「グラグラするけど……」
案の定、3本の足で支えるせいで椅子はグラグラし、安定しない。
「今、新しいの作ってるから、気にしないで?」
「は、はぁ……分かった」
ほこりとかよりこっちのほうが気になると思うけど、と思いながらスライムのほうを見る。
「本題に入る前に……」
少し悩んだ後スライムは言った。
「君って、もしかして『転生者』?」
聞いたことのない言葉。俺は、転生者?と聞き返すとえーっと、と言いながら話す。
「ここに来るまでに死んだこと、ある?」
死んだか、そう言われるとよく分からない。意識がもうろうとしていたからよく思い出すこともできず、俺は話す。
「正直分からない」
「……そう、か」
スライムは何かを考える。これと何か関係があるのだろうか。すると、まあいいとして、と言い、話を再開する。
「話を戻すとして………といっても聞くことないしなー」
じゃあなんでこいつはここまで歩かせたんだよ。卓球部で俺弱くて、体力なくて、これはきつかったっていうのに。まあ、俺、努力してなかったからだけどな……
「あ、思い出した。これは聞いておかないと」
声のトーンが変わり真剣に言い始める。
「なんで僕の声が分かるの?スライム語ってこの世で誰も分かってないはずだけど」
「わ、分かるかって言われても……」
内心でスライム語ってなんだよ、と思いながら、俺は答える言葉を探した。これに関わると面倒なことになりそうだったからだ。
「……じ、自分の能力!み、みたいな?」
これくらいにしか中学生の俺には思いつけなかった。
「あ、そういうことね!なら納得!能力って変なものまであるからねー」
「そ、そうなんだ!」
納得してくれて助かった……でも、少し前にスライムは「まあ、自分は他より『レベル』が違うからしゃべれるってこと!」と言っていたはず。
「前に、レベルが違うからとかなんとか言ってたけど、それって―――」
「あ、あれは嘘。常識知ってるかなーっていう確認のために嘘ついた!ごめんねー」
ああ、こいつはやっぱり1度殴っておいたほうがいい。
「―――」
イラッとする気持ちを落ち着かせるために一旦呼吸を整え、こいつに問いかける。
「となると、結局お前は、普通のスライムってこと?」
「いや、ちょっと違うかな」
「ど、どうして?」
見た目は特に変わった感じでもなく、こいつだからしゃべれるってわけでもない。だったらどう考えても―――
「僕はここの島の『主』、それに他のスライムより長生きしてる」
思い返せばそんなことを言っていたような気がしなくもない。
「スライムに、寿命ってあるんだ!」
「え、当然あるでしょ」
スライムって寿命あるんだ~。へー。なんでこいつが死なないのかな~、このセイカクワルイヤツガ。
「ま、僕の能力は『寿命がなくなる』だから、無限に生きられるぜ!」
スライムは調子に乗っていくが俺は無視し、話を続ける。
「どうして島の『主』なんだ?」
こう、選ばれしものが、みたいな感じなのだろう。
「スライムキングが『永遠に生きられるなら、島持ってみないか?』って言われて、持とうかなーっと思って」
「しょーもな」
「そんなこと言わないでくれよ……」
なんだろう、この予想外の返答は。もうちょっとインパクトのあるものが良かった。
「で、君はこれから何かすることある?」
「特に、ないけど……」
「だったら町に行かない?人が一緒にいないと町に入れなくて。頼んだ」
特にすることも行く当てもなかった俺は「いいよ」と返事をして、その返事に喜んだスライムを少し笑みを浮かばせながら見た。
「明日に行く予定だから!」
「もうちょっと後のほうが―――」
そう言っても何も聞かなかった。また腹を立てたが落ち着いて問いかける。
「町の名前は?」
「ポートベルク!」
スライムは大きな声でそう答えた。
第二話どうでしたか?
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また、第四話で会いましょう!
(よしだ)