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第2話

「どうかしたのか?」


「いや、……何でもない。多分気のせいだ」


再びキーボードに指がのった。


動き出そうとした瞬間、彼はガタリと立ち上がる。


「マズい! フリーズする!」


メインディスプレイは暴走を始める。


やがてそれは、静かにシャットダウンしていく。


竹内は両拳をドンと叩きつけた。


「くそっ、システムダウンだ!」


真っ青になった竹内の額から、ねっとりとした汗が流れ落ちた。


「天命のセキュリティが破られるなんてことは、絶対にあり得ないんだよ! トラブル? ハッキング? あの気の狂った精鋭部隊がか!」


「はは、お前のアカウントが停止させられただけじゃないのか? 絶対不可侵、唯我独尊、超ドSなオレ様仕様だから『天命』って名前なんじゃないの?」


「その天命が緊急強制終了したんだ! 機能停止だ!」


竹内は親指をぐっとかみしめる。


その指はイライラとドズ黒く変色してゆく。


「やっぱり気のせいなんてありえなかった。そんなものはこの世に存在しないんだ。あの違和感を見過ごしてはダメなんだ」


ブツブツと続ける竹内の端末が鳴った。


民間システムを経由しての隊長からの連絡に、俺たちの心臓は止まる。


それがどれだけの非常事態だということを示しているか。


どこで傍受されているか分からないそれに、竹内は細心の注意を払う。


「エリアマネージャー」


俺たちはコンビニ店員だ。


「調子はどうだ」


「発注システムがダウンしたんですか?」


「メンテナンスは入った。すぐに復旧する」


それは『復旧する』という事実ではなく、『させる』という隊長の意地だ。


「お前らは通常勤務を続けろ」


 通信は切れた。


竹内は今までにないほど動揺している。

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