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第2話

「重人。何か届いたわよ」


朝日に照らされ、母の声に起こされる。


どうしてこうも親というものは、子供の話を聞かないものなんだろう。


まぶしさに目をこすった。


勝手に開けられた襖に苛立ちをおぼえつつも、パソコンに目をやる。


2台の画面は同じアニメが、全くの同タイムで流れていた。


「またテープのダビングしてんの? だったら母さんの録画してるドラマもコピーしてくれる?」


「荷物って、なに」


受け取ったのは、そこそこの大きさのある、長方形の箱だった。


送り主に記憶はないが、届け先は間違いなく俺になっている。


開けてみると、中にはゴシック調の大きな人形が入っていた。


黒いレースのワンピースに波打つ金の長い髪と大きな青い目が、独特の光を帯び、不思議な輝きを宿している。


「まぁ、なんかちょっと気味が悪いわね。あんた、こんなものにまで趣味を広げたの?」


「懸賞でたまたま当たっただけだよ」


母は両手を腰に当て、ため息をついた。


「ねぇ、ちょっといいかしら。あんたはもう少ししたら……」


「いいから、出てってよ」


そのまま腰を下ろそうとする、無粋な母を追い出しにかかる。


「ねぇ、ご飯だけはちゃんと食べるって約束でしょう? みんな下で待ってるわよ、あんたのために……」


「あぁもう、分かったよ、分かった」


そう言われれば、昨日の昼から何も口にしていない。


腹が減っているのは事実だった。


ギシギシときしむ狭い廊下を居間へと下りていく。

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