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第4話

「端末の画面だけで確認するのは悪くない。と、俺は思う。ただ残念なことに、つねに新機種新機能が更新されていくから、なかなか本部のアップデートが追いついていかないのが現状だ」


俺は後ろを振り返った。


確かに天井の隅に2カ所、赤い光を放つ小さな点が見える。


「だから慣れないうちは、実際に目視で確認しておいた方がいい。新機能の発見にもつながる。そんなのを見つけたら、しっかり記録、保存するんだ。時には没収するのも悪くはない」


竹内は俺の腕をつかみ端末画面に目を落としたまま、さらにステップを踏んだ。


さっきまでの俺の立っていた位置に、新たな焼け跡が次々と発生している。


「飯塚さんや隊長クラスになると、感と経験で射程距離が分かるようになるみたいだけど、まぁ慣れないうちはわんこの指示を信じた方がいい」


「近くに電車の路線があるのね。そこで発生する振動から電源を確保してるわ、この子たち」


「ケーブルラインをたどる?」


「そうね」


パソコンからUSBを抜き取ると、いづみは出口へと向かって歩いていく。


レーザー銃はわんこの右耳を焼いた。


その瞬間、いづみは腕を振り上げる。


エアカッターの衝撃に、光線銃からの光が消えた。


「俺は基地の外に出たら負けだと思っているタイプなのだが、出動すれば新たな発見に出会うのは悪くない。先日俺が見つけた新しいアイテムなのだが……」


竹内のおしゃべりはとまらない。


「遊んでないで、移動するわよ」


運転席に座らされた俺は、恐る恐るハンドルを握った。


フロントガラスの画面は、コンビニ地下司令台のメインディスプレイとほぼ大差ない。


様々な情報が表示されている。


ただ背景が、リアルに走行中の風景というだけだ。


「さっきのUSBからコピーした情報、解析にかけるわよ」


後部座席からそれをつなぐ。


画面の端に解析中のプログラムが何かの呪文のように流れ始めた。


竹内は相変わらず自分の端末画面をにらんだまま動かない。


「運転が好きなら自分で運転してもいいけど、マップにマークすれば連れてってくれるよ」


ふいに画面は、音声入力モードに切り替わる。


「一番近い電車の駅まで移動」


いづみの指示に、ハンドルはぐるりと回転した。


何も触っていないのに、車は走り出す。


到着予定時刻は15分26秒後。


「この間に、ちょっとは端末からの操作方法を覚えなさい。全く、入隊してから今までなにやってたの」


竹内は相変わらず画面とにらめっこで何かをタップしていて、後部座席のいづみの様子はここからは見えない。


バックミラーをちらりとのぞいたら、にらまれただけだった。

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