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閉じられた脳内図書館  作者: 既忘草
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……クローズを実行しました。


少し時が経ち、痛みと鮮血が右頬を撫でる。ブールーフが飛んできたもんだから、反射で目を閉じてしまったじゃないか。恐る恐る目を開けてみる。


ブールーフは、いなかった。視界の隅に立っていたルルが、あんぐりと開けていた口を動かし喋る。

「今のは……?黄色い扉はどうやって出した?君がやったんだろう?ブールーフと戦っていたようで戻ってきたのだがあの光景は異様だ。ぼくの知識にそんな扉や光景は無い。教えてくれ、一体何をした?」


おっと、クローズというものは扉が現れるのか。しかし見られたのならばこれは説明する道は逃れないか。ここまでの経緯をすべてルルに話す。


少しメニューを見ていると、ボックスというものが追加されていた。ボックスの中のひとつの枠にブールーフはいた。これは扉が召喚され、クローズによってボックスに収納されるという解釈で間違いでは無いだろう。しかし、万物図鑑には何も無かった。直接的に関係するものでは無さそうだ。


おっと、触っているうちにブールーフを取り出すというコマンドが出てきた。取り出したいところだがどうなるか分からないので、ルルに護衛を頼みこいつを取り出してみる。ブールーフは展示物のようにじっとしていて動かなかった。とりあえず再びクローズで収納する。いやぁ、攻撃の途中じゃなくて良かったよ。


そしてしばらく歩きルルの家に戻り、これからの行動について話し合うことになった。いつまでもここに世話になるわけにはいかない。


ルルがふと席を立ち、本棚に並ぶ難しそうな本を人さし指で撫でていく。

「サム、君は何がしたい?これから行く宛も、こ過ごし方さえまだ知らないだろう。」

そう言われればそうだ。この世界についてまだ何も知らない。するとメルは、何か思いついたように言った。


「ここからしばらく森を進むと、マンタン村ってところがあるよ。ここアッタリーの村よりは人が集まるから、何かを始めるにはいい所かも。そこにはたしかレーネっていうメルの知り合いもいると思うよ。」


行ってそこで職を見つけるしかないかと考えるうちに、ルルが手を止めこちらへ振り向く。

「あったあった。この本のここのサーミ大教会という所だが、どうだろう。興味はないかい?」

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