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Jは怒っていた。 だれが見ても怒ったようすをしていた。 Mが感じても彼女の気迫に押されてしまいそうだった。 Jはいくらでも気持ちを落ち着かせようとしたが、どうも落ち着かなかった。
D 彼が燃やしたのは、先日得た"それ"の翼だからだ。 長い間、彼女にとって翼はすごく大切なものだった. 毎日化粧をし、いつも彼女は管理をしてきたが、それが一瞬にして消えてしまった。 彼女の立場では怒らざるを得ない状況だった。
「D!!!!」
彼女は猛スピードでDに飛びかかり、彼の首をつかんで地面にたたきつけた.
ものすごい音とともに床は凹んでしまった
ほこりが晴れた後、いつの間にかJの片方の手には真っ赤な刀が握られていた。
「Dが死ぬ前に、最後の遺言ぐらいは聞いてあげる。」
「いや、本当にごめん。 翼は、また手に入れればいいじゃん。」
「求めやすければ私がこうしている?」
「 いやいや実際に情報を得て来たの!! 」
「情報はどんな情報。。。」
「気になるでしょ?だからこれを解いてくれ。。 その刀も下ろして。」
「聞いてみて判断する。 翼を燃やすくらいこの人間が価値あるとしたらね。」
Jの刃がMに向かい、MはDの一言にDの命だけでなく、Mの命がかかっていることに気づいた。
自分は何もできないので、MはDの言うことがJにとって重要なものだと祈っているしかなかった。
「今見たじゃん。お前も翼があの少年の体を包んでいるのを見たじゃないか。 それはただ共鳴現象だけで起きるの。」
「共鳴現象?」
「J.私たちは今まで狩りをしていたので見られなかったが、"それ"たちの翼は2つの意志が一緒にある。 一つ目は所有者に戻ろうとする意志、二つ目は特定の人に限定で彼らが願いを叶えてあげようとする意志。」
「それを君がどうして知っているの?」
「W!お前は知ってるじゃん。 私が一時そこで働いたことを。」
DはWに助けを求める眼差しを送ったが、Wはその眼差しをそのまま無視した。
「だから君の言うことなら… この少年がその特定の人に属してるから翼が彼を巻き付けたの?」
「そうそう!まさにそのことだよ!!」
「それは関係ないよ。 この少年が特別であろうとなかろうと。」
Dの言葉が終わってもいないが、Jの持つ力はどんどん加わってきた。 Dも耐えがたいか咳払いが続いた。
地面はいつの間にかへこむのをこえて振動が続き、その振動は遠く離れているMにまで感じられた。 それにもかかわらず、Dは引き続き言葉を続けた。
「重要だよ!この少年を利用すれば私たちは'それ'を顕現させることができるということだ。 だから、この少年が翼を燃やすほどの価値があるのだ。」
数回の沈黙が過ぎ、JはDの言葉に承諾したのか、Dの首から手を引いて立ち上がった。 DとMは同時にため息をついたが、Mにとっては自分が危険な状況に置かれるかもしれないという不安があった。
Jは部屋の中に入りながら話した。
「行く準備をして。最近"それ"が 顕現したところがあるって。だからな。 そこにまた行く。 そうすれば会えるだろう。」
Mは自分の命が短いが長くなったことに安心し、床に伏しているDに自分の疑問について聞いてみた。せめてもの、ここにいる3人の中で一番信じられる人がDだとMは判断した。。
「あの...Dさん…?」
「ああ、少年" 君も準備しないと。 "それ"を狩る準備を。」
「正確に話せば、 ただ餌だけど..」
「黙れW.」
「さっきから いったい それって何ですか? ずっと"それ""それ"って言ってるんだけど… 私が願い事を強烈に願い事と 'それ'と何の関係がありますか?」
「あ!君はまだ知らないんだ。 私たちが狩りをするのは...」
「天使だよ。」
その答えを聞いた途端、Mは自分の状況がさらに悪化したことを悟った。