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「天使の言葉を聞けるのは… ただ天使だけなの..」
後ろから見守っていたJはいつの間にかMの前に近づいていた。 Jは手に刀を持っているままで、Mはその刃に自分の姿が映っているのが確認できた。 Jの言葉はいつの間にかトゲが刺さってあり、一言一言がMにとっては地獄の熱気のようなものだった。
Jがおびただしい殺気と共にMを殺すと予想していたDは、急いでJとMの間に割り込んで、彼女の行動を止めた。
「ちょっと待って!J!しっかり聞いてみよう!
R。じゃあ結局少年が天使なんだろ? じゃあ、なんで天使が攻撃するの? 同じ方じゃないの?」
Rは言葉を蒸らして、悩みを数十回もした。 その間、JはMを殺そうと暴れ、WとDはかろうじて彼女を止めようとした。 Mは自分の正体に対して懐疑を感じており、自分がその怪物たちと同じ種族かもしれない不安に包まれた。
「ここからは推測だ。 確かではない。」
「推測じゃなかったことがある? そのまま言って R」
「そうぐずらないでよ J.僕も頭が痛くてたまらないから。 天使が攻撃した理由は単純だろう。 同族として見なかったんだ。 同族に見えなかったということは、このMは純粋な天使ではないということだ。」
「それじゃ…? 混血って事?」
「そうだ。多分···。」
「混血が生存してるって? ハーフは生まれる前に死ぬんじゃなかったの?」
「死ぬんじゃないよ ただ生存するのが難しいだけ。 結局運のいい奴らは生まれることになっている。」
Mにみんなの視線が注がれた。
「ちょっと待ってください! 私は人間ですって? 人間だと思っていたんですが。」
Mは混乱した。 Rが言う混血というのは、自分の生みの親の一人が天使だということだった。 Mはそのことを聞いて頭が痛かった。
自分の記憶の中に残っている生みの親はみんな人間だったからだった。 血を出すことも、老いて死ぬことも、けがをすることもあり得る平凡な人間の姿だった。 彼らはMの記憶の中では天使ではなかった。
Mは、天使を頭の中で思い続けたら、ついさっきまでノイズがさした天使の姿が思い出され、吐き気がした。 もし、もし、自分がその天使と同じ種族だったら、自分が今した事は小学生を大量虐殺して天使を召喚したその狂気に包まれた殺人者と他ならなかったのだった。
「君が知っているにはそうだろう。 でも情況上、あなたは天使の血が混ざっているのは間違いない。」
「ちょっと待って R。 うかつに判断するなよ。 外部の要因で天使の血が注入された場合もあるじゃない。 もし誰かが少年にこっそり少年の体に天使の血を注入したのなら?」
Dは自分が久しぶりに自分の気に入った少年が天使の血が混ざっていないことをある程度望みながら、Rに質問を続けた。
「その可能性はない。 私も天使の血を数年間調べたけど、その血が外部の要因で人体に入ったら、その人体に合わずに血が消えたり、人体が崩壊したり、どっちかだったんだ。」
「いやいや。 それなら君がミスをした場合もあるじゃないか。 Jの状態まで治療するのに君が疲れてまともに推測できないかも知れない。」
質問を続ける中でも、もしやという思いがずっとDの頭の中に漂った。 最初から邸宅の仕掛けを捜し出して入ってきたという点で、疑ってみるべきだったのではないか、と心の片隅では、少年への疑念が広がった。
「もちろん、その可能性はあるよ。 私が言っているのはいつも推測に過ぎない。 そこには真実が入ってるかもしれないし、 嘘が入ってるかもしれない。 判断はいつも君たちがすることだ。」
Dは周りを見回したが、自分を含むWとJは、すでにいずれもRが提示した推測が真実に近いことを認知していた。




