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終わりなんて来ないと思っていたのに
初めて会った時の事覚えてる?
僕を見て
『空っぽな人』
あの言葉には傷ついたな
だって僕にそんなことを言ってくる
人は君が初めてだったから。
どこか他の子とは違っていた君
そんな君に僕はだんだんと惹かれてしまっていた
君が抱えている秘密も知らずに…
「智樹そろそろ起きないと遅刻するわよ」
そんな声で目が覚めふと時計を見ると既に8時を回っている
「なんでもっと早く起こしてくれなかったんだよ!
新学期そうそう遅刻なんてしゃれにならねーよ」
家から高校までチャリで10分、今すぐ家を出れば
まだ間に合う。
急いで制服に着替え慣れた手つきでネクタイをしめる。
「去年の今頃なんてネクタイつけるのに時間が
かかってたのにな」
などと思い出に浸ってる間に遅刻ギリギリの時間に。
「やべっ、行ってきます!」
こうして俺の高校2年の生活はあわただしく始まったのだった。