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異世界新生活特典を調べたりモフっ子のトラウマを覗いてしまった話

異世界特典が載ってるというカタログを手に入れた二人。

しかし色々あって幼女神エルの羽が失われてしまう。

ああ。もふもふなのに。


今回で一応説明回は終わりになる予定です。もうしばらくお付き合いください。

「おお!? それぞれ何が貰えるですか!? チートスキルですか!?

チート武器やアイテムですか!?」


食い気味な質問にモフっ子がぷるぷる羽を広げている姿を眺めて数分、

大分落ち着いたのか特典の話の続きを話してしてくれた。


「はい。えっと、まずはこちらのカタログをどうぞ、その中で転生特典は、

スキルを5つと加護を1つ、転移特典はスキル4つとアーティファクト2つと

加護を1つを選べます、詳しい効果や説明はスキル名や、書いてある単語に

触れれば表示されるのである程度わかると思います、

それでも分からないときは聞いてください~」


 そういいモフっ子は両手を前に伸ばすと何もない空間に手首まで沈みこみ、

何かを掴むと、辞書とまでは言わないがそれなりに叩くと凶器になりそうな

大きさの本が2冊出現した!


 そして「どうぞ」と女神のようなスマイルで手渡してくれた。 

近くで見た羽は思ったとおり艶もよく触ればさぞ心地よいだろうなと思った!



 俺達二人はそれぞれ受け取ったカタログを見ると表紙に


【ようこそ異世界へ! に~きゅう特典カタログ 2092年号】


と、書かれていたが気にせずそのまま捲る。


 となりでショウが「フォォォ!」とか

「聖剣! 神剣! 有名どころに始めてみるやつも一杯あるスゲェ‥‥。」


とか心の声が漏れてるのが聞こえ、それに答えるようにモフっ子が


「そうですよ~流行ったアニメやゲームを参考にして、色々作られましたから!」


と言っていた。


 そんな会話を聞きながら1ページ目、目次を見るとどうやらアーティファクト、

スキル、そして称号の順に掲載されているようだ、

目次の次ページには各特典取得ついての注意点などが書かれている。

 

 たとえば、【アーティファクトには自我や意思を持つ物があり、

所持者と相性が悪いと性能がうまく発揮されなかったり、

最悪アーティファクト側から所持されることを拒否することがある】


 【例 最上位魔剣、インテリジェンスソードなど】と、書かれている。


 あとは、


【☆「アーティファクトはダンジョン内宝箱からも低確率で入手可能!

どんどんゲットに挑戦してね!」】


と、デフォルメされたモフっ子のふき出し形式で書かれていた。


 スキルについても、


【ステータスを満たし、修練を積み熟練度があがると大半が後天的に取得可能で、

成長促進系は先天性で生まれた時に取得のみ、

剣や魔法その他適正系は自身に相性がいい、または称号・加護によって

取得することができる】


と、書かれていた。


 やはりこちらも注意点があり、


【転移者は上級まででスキル枠を1つ。

さらに最上級を取得するなら追加で1枠分使う】


 転生者の場合は、中級までで1枠、上級化に追加1枠分使うらしい。

 

 あとは


【複数の下級スキルが統合され取得するスキルは下級スキルも含まれているけど

1枠扱いで擬似的に複数構成もできる】


 こちらもデフォられたモフっ子が、


【☆「転移者は世界言語スキル取得をすごく!絶対!オススメ!!」】


と、言っている、多分元の世界の言語とは違う言語体型なのだろう、


 最後に称号・加護について書かれている、


【称号は何かを成した、成し遂げた時に自動取得、または職業を選択したとき

取得する、前者は特殊称号・。後者は職業称号と言われ十分な経験、

所持者の適正などで上位称号にクラスアップする】


 どちらも自分のステータス補正や補助スキルが付与されるらしい。


 また、


【暗殺者や狂戦士など見た感じマイナスイメージが沸く称号も必ずしも

悪いものや道を外れた者の取得称号ではなく先制一撃必殺を極めた者、

戦いに生涯身を置き鍛え貫いた者が取得する一種の極地に達した名誉称号】


とのこと、 しかし何事も例外はあるらしいそれは後述。


 そして加護、これはそれぞれの神が与える称号で、

この世界に住んでる住人ほぼ全員が必ず1度は取得しているそうだ、


【生まれたときに献身と成長の神エルにまつわる加護を、

その後自身の得たスキルの取得傾向や特殊称号の取得で加護がかわり、

その傾向や許容範囲を超えると、別神の加護に変わったり、

または加護そのものが消失する。】


 加護が変わる場合は、


【剣の加護を持っているものが魔法にも長けるようになると魔術の加護を取得し、

剣と魔術の加護が合わさりより、戦の加護となりより高い加護が得られる。

 しかし剣と魔法の加護が消えたわけではなく中に格納されて、

格納されてる加護も条件を満たせば上位の加護にクラスアップする、

構成される加護がすべて上位になると複合加護も上位にクラスアップする】


【例として「剣と魔術の加護→戦の加護 剣聖と魔術の加護→戦の加護 

 剣聖と魔法の加護→戦将の加護」】


と、記述してある。


 最後に加護の消失についてだがこれは人の道を大いに外れると起こるらしい‥‥。

称号の所にあった暗殺者や狂戦士の後述、つまり人の道を外れ加護が消えた

暗殺者や狂戦士は本物というか俺達がよく知る方ということらしい。


横にデフォられたモフっ子が横に首を倒しハイライトの消えた目で、


【魂の輝き強さを増す為の第2の人生なのに魂を淀ませ弱らせる人なんて‥】


と、今までと雰囲気が違う絵とセリフが描かれていた‥‥。


「どうかしました? ヨシさん?」


ビクッ


 突然モフっ子に声をかけれた俺は今まで見ていたページのこともあり、

反射的に声のした方を向き、少し離れた所、畳みが敷かれ中心に

ちゃぶ台が置かれたスペースでどら焼き片手に笑顔を浮かべて

どら焼きを持ってるモフッ子と目が合った。


笑っていたが。なぜか笑ってないような‥‥威圧感を少し感じた。


 その威圧感から逃れる為すぐさままた手元のカタログに目を戻したが、


(畳み? ちゃぶだい? いつのまに?)


 今見たことを確認するよう弾かれたみたいにまたモフっ子の方を見た、

綺麗な二度見である。


 改めてみると8畳ほどの広さ、中心にちゃぶ台正面にどら焼きをモキュってる

モフっ子ちゃぶ台横にこちらを見てるショウが座っていた。


どことなくコント番組のセットみたいだなと思いつつも。


「っと、俺もそっち座っていいですか?」


「もちろんですよ~ どら焼き食べますか?」


「何回かヨシさんにも声かけたんですよ、でも聞こえてなかったみたいで‥‥

なにか気になる物でも載ってました?」


「いや、特には‥‥、目次横の注意点読んでました。」


「どうしたんですか? ヨシさんなんかさっきまでと喋り方が違いますよ?」


 モフっ子から感じた威圧感もなく許可もでたし、これ以上ショウに聞かれても

うまく説明できないで聞き流しちゃぶ台横に移動することにする。


立ち上がろうとしたときピキリと痛みが走る!


 そう、腰に‥‥。



「ぅぐっ‥‥。」


「大丈夫ですか?」


「お、おぅ、ちょっと腰にピキッと来ただけだ‥‥歳かな‥‥。」


「あーたまになりますよねー、僕も小説読んでときよくなりましたよ、

大丈夫ですよヨシさんまだまだ若いですよ!」


「いや、もう‥‥さ。寝るときとか‥‥、ふと自分の臭いじゃないようなのが

漂って来るときがあるんだよな。」


聞かれてもいないのに最近増えてきた自分の傷を抉る。


「あ、あの。そっそうだ!ヨシさん転生か転移どちらにするか決まりましたか!?

僕は転生することにしましたよ!」


「そっそうですよ! 転生したら赤ちゃんからやり直せますし! 転移ならすぐさま

俺ツエー!できますよ! はいっ! ここへどうぞ! 座布団どうぞです!」


 その露骨な心使いはうれしいが心に刺さる。


 十数歩の距離歩いて座るだけでかなりのダメージを負ったが、

無事二人の近くに腰を下ろしことができた。


「そ、そうだな‥‥、まだ特典の内容みてないからなんとも言えないが、

良いアーティファクトがあれば転移でなければ転生かな」


「へぇーヨシさんは転移目当てですか、僕は最強目指して転生一択です!

サクセスストーリー、というか成り上がり系の王道話好きなんですよ!」


「そうか、俺はほどほどに冒険やら楽しんだから町か村とかで

のんびりスローライフ送りたいなぁ」


「なるほどーじゃあその時は冒険話持って遊びに行きますよ!」


「おう まってるよ」


 少し今後のことを話し合っていると隣に座ったモフっ子がうれしそうに笑い。


「やっぱり皆さん似たようなこと考えてるんですね~ 

転生の方達はみなさんダンジョン制覇してやる!とか最強目指す!

あとは転生の方だけではありませんがハーレム作ってやるって方達がほとんどでしたよ」


(まぁみんな考えることは同じだよな)


「やっぱみんな同じ事考えてるんですね! せっかくの異世界なんですから

王道ははずせないですよ!」


 やはりやる気に満ち溢れるショウをみてうれしいのか女神のような

極上の笑顔を浮かべ、心なしか背中のもふもふの光沢も上がってる気がする!


 やはりいい艶とモフモフだ‥‥!


「ふふ でも転移選んだみなさんは色々な生き方歩んでますよ~ 

たとえばある程度功績や名を上げた後特典のアーティファクトとかを国や神に献上

地位や大金を貰い余生をのんびり暮らす方や結婚して子供を育て、

特典のアーティファクトを家宝として継承して血を残す方などなど、

 一番凄かったのはその国の王に自分とアーティファクトをセットで売り込み

宰相、相談役、王子王女の教育係まで上り詰めた方もいましたね」


「へーでもせっかくの特典アーティファクト献上しちゃうなんて勿体無いですね」


(たしかにそうだよなぁ地位や大金もらっても元取れない気がする)


 そんなショウのぼやきが聞こえたとき、良くぞ言ってくれました!

とばかりにバサッとモフモを広げた!


光沢もあいまってすごい天使や女神っぽい!


頬についた餡子がなければ・・・・だが。


(あれ?女神だよな?名前なんだったっけ・・)


「そうでもないんですよ~ 神に献上するとですね、自分や生まれてくる子供に

スキルや加護を授かったり、専用の称号付与されるんですよ、

なので子供の為や、自分に箔付けやさらに地力を高めるために結構多いんですよ?

 国に献上するときも結局は神に献上されるんですが授かる対象が少し特殊で、

簡単に言うと国が豊かになるように加護が国そのものに授けられるんですよね」


「ほう、モフっ子、国に加護が授けられるってどういう効果があるんだ?」


「も、モフっ子?始めて呼んでくれたと思ったら‥‥。モフっ子。

私は成長と保護を司る神エルです、ちゃんと名前で呼んでください!」


「お、おう、すまん。いや、羽がモフ‥‥いや、綺麗でつい、な」


 つい気になる事を聞き、思ってることがそのまま口に出てしまった。


「ひぃっ! 羽がモ、モフって‥‥! 前に居たんですよ! 挨拶してたら、

『ああエルさまぁ、そのふわふわ髪‥‥、そのモフモフ羽、まさに理想の女神ぃ!

(ハァハァ)綺麗です(ハァハァ)触っても良いですか? 寧ろ包まれたい!

ぺっ、ぺろぺろしたぃ!』とか! とか! いながら手をワキワキさせながら!

にじり寄ってきた人が! 今思い出しても、あぁ‥‥。」


 トラウマを踏んでしまったようだ、言い切ると同時に目のハイライトが消え、

背中の羽の光沢も消え先ほどまでのもふもふ感が見る影もなくなってしまった。


 モフっ子‥‥いや、エルのあまりの変わり様にすかさずショウが擁護してくれた。


「だっ、大丈夫ですよ! シさんはそんな変態じゃないですよ!

紳士(へんたい)」ですよきっと! エルさまの羽が威厳と神々しさに!ね!?

圧倒されてただけですよ! ですよね!? シさん!」


「あ、ああ! モ‥‥エルも言ってただろ!? 毎日手入れしてる自慢の羽だって!

そんなの印象皆無なんて事あるわけないじゃないか! なぁ?」


「ですです! 僕もエルさまの羽の素晴しさはエル様自身に負けず劣らず

威光を感じます!」


 続けて援護してくれたショウに感謝しながらも二人で必死に弁解と

ワッショイすること数分‥‥。


「ま、まぁ! アレ以来この空間に認識阻害かける事にしてますし!

まぁそれでも隠し切れない美しい羽に目がいくのは仕方ないってことですかねぇ?

ふひひ♪ 実を言うと神界名物羽の美しさを競う天翔コンテスト2位なんですよ!

むふー!」


 このどや顔、持ち直したことに安堵しながらも思う。 


この幼女‥‥ちょろいと確信した。 


そう思った矢先、先ほどまで見せびらかす様に広げてた羽を仕舞ったのか、

消えてしまった。


 なぜだ。ちくしょう。



「ところで空間に認識阻害をかけてるってどういうことだ?」


「ん~、ちょっと説明しずらいんですが私とショウさんどうみえてます?」


「ん? モ‥‥、綺麗な羽の幼女とぽっちゃり系?の青年‥‥?」



 突然何いってんだと思いながら答えると、同じように俺とエルを見たショウが


「ああ!なるほど!」


と、ぽんっと手を叩いた。


「すぐ目の前でちゃんと見てるはずなのに、

ヨシさんとエルさまの顔がわかりません」


「そういう事です、目の前にいるどんな表情しているのかもわかる。

でも顔が認識できないそうする魔法がかけてあります。

またあんな事はごめんですからね、それに転移者の保護の為でもあります。

 あの事件のあとしばらくして転移と転生を選んだ組の内転生した方が、

子供を装って転移者のアーティファクトを奪うという事件が起きたんです、

幸い転移者は一命を取り留めましたが、そのためこの空間に認識阻害をかけ、

転移者が簡単にはわからないようにと許可が下りました。」



 なるほどな、転生はぱっと見じゃわからんわな、

転移はそのままの姿だからか見つけさえすれば不意討ちができたって事か。


「でもアーティファクト持ってたらすぐばれるんじゃないんですか?」

「その辺は大丈夫だと思いますよ、転移したときある程度所有者の望む形に

変形しますし、カタログにあるようなアーティファクトにはランクは格段に

落ちてるけれど似たような能力のレプリカみたいな物が多数存在しますので

公言しなければ早々とばれることはありませんよ」



 せっかくの第2の人生のやり直しチャンスを犯罪に染めて何してんだか‥‥。


「っと、エル国への加護の事改めて教えてもらってもいいか?」


「そうでした。国を栄えさせる加護ですが献上された国、アーティファクトの

ランクや時期によって色々変わります、たとえば主に鉱山採掘と鍛冶が盛んな国、

火と鉄の国ドライの場合は鉱山に埋蔵されている資源が回復したり質が向上、

林業と農業が盛んな国、自然と森の国アインだと伐採したあとの植林地帯での

木々の成長促進や質の向上、魔法と錬金が盛んな国、水と泥の国ツヴァイでは

特産である魔力を多く含む地下水の埋蔵量と質の向上、

 まあどこの国でも国の資金源に直結するので思ってる以上に優遇、

好条件で引き取ってくれるんです。」


 そういい終わると新しいどら焼に手を伸ばすエルは、


「あ、ちなみに国から代わりに送られるものは大体は爵位と領地、

そしてその後暮すにすこし裕福生活できる年金の支給だそうです」


と、付け加えた。


 それなら即献上してスローライフや領地開拓目指してもいいかなと思い、

またカタログに目を通すことにした。


次こそはチート装備を出したいなぁとか異世界出発したいなと思ってます!(予定は未定)

あと自分でキーワードを追加できることを教えてもらったので色々つついてみました!でうでしょうか?

よくないようなら直しますのでどんどんご意見ください!


初投稿、初執筆作品です!思いついたことを何とか文章にしてみようと書いてます!

初めてでハードル高いと思いますが簡単なオムニバス形式で転生したほうも連載目指してみようと思ってます。

暇つぶしぐらいの気持ちで生暖かい目で流し見てくださるとうれしいです!

誤字脱字等あったら教えてください


異世界に行った(転生した)ニートのお話 ~明日もきっと働くでしょう~

http://ncode.syosetu.com/n8551eb/

こちらも良かったら読んでみてください(/ω\)

どっちから入っても読めるようにもうしばらく似たような内容になる予定です!

ご意見感想お待ちしております!


カタログ渡すところと羽の件を大幅に。成長と保護の神エル 献身と成長の神に変えました。申し訳ありません。

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