8/22
思考2
では、何故王女様はいつも言わない[あなた]といったのだろう。いつもは[リュウ]と呼ぶのに。私は部屋に入った。考える。向こうにとってこっちが攻めて何の利益があるのだろう。そしてウォーシアは経済的にも弱いがある程度の防御はできている。まず門番中と外に各2人ずついる。もちろん夜だから寝ていたという可能性もあるが一応交代制だ。そして中には回っている者が数名だがいる。そいつらは強いし、仮にそいつらが密かにやられたとしても即死でなければ報告がくる。なぜならそいつら、いや城に仕えている者の胸や肩にボタンがついており、ボタンを押して話すと城全体に放送として流れるからだ。そして王女様の部屋の窓はさすがにできないだろう。なぜなら部屋の窓は20×20ほどのまどが4つついているだけだし、何しろ王女様の部屋は2階に設置されている。下から上がるにははしごが要る。しかし相手は2人だとおっしゃっていた。それもフードをかぶって上れるのか?フードで視界が狭い上夜。なおさら、危険性がある。