6/22
理由
「しかし王女様!」
「いい。あなたは私の家来であるの。私のいうこと、もちろん聞いてくれるわよね。」
王女様はにやっと笑う。違う。王女様のにやりはもう少しイタズラっぽさがある。違う。
「一体。どうされたというのですか。王女様。いいですか。」
「お前達は下がっていなさい。」
王女様はそういって私以外の仕えている者を外に出した。
「いいですか。王女様。知っているかは存じませんが、今ウォークシアは確かに進化してはおります。」
「知っているわよ。そんなこと。」
そっけなく言う王女様。
「しかし、それでもジャクシアには到底敵うものとは思えません。」
「どうしてそういうの?ねえ。どうして~」
「え。」
王女様は泣きながら私にしがみついてきた。
「昨日ね、ジャクシアの人がやってきてジャクシアを攻めないとお前の母親を殺す。てね言われたの~」
「お、王女様?それでどうされたのですか?お怪我は?」
「怪我はしてないわ。ただ黒い服来た二人の男はそういってこの写真をおいていったの。」
「顔は?見えましたか?」
「フードを深くかぶっていて見えなかったわ。」