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金とマネージャー

部活も活気を帯てきたな、カイが色々仕切ってくれるから俺は助かる、部長って肩書きがあるけど俺は人の上に立つのが得意じゃない、だからカイがいると仕切ってくれる。

カイが気に入ってる黍野、通称チビ、何かアイツの事は苦手だ、嫌いとかひょろいとかそういうのじゃない、何かやりづらい。


今日は最終的に入部する奴らが集まる日、今までは体験入部みたいな感じかな、男子は通例でナルシストが集まってる。

問題は女子マネージャーだ、10人以上いる、カイはパシリが増えて良いとか言ってるけど俺は嫌だ。


「この中でルールが良く分からない奴、手を上げろ」


大半が手を上げた、部活として割りきってるから話せるけど、正直緊張してる。


「今手を上げた奴ら帰って」

「「「えぇぇぇ?」」」

「おいコガネ、それは可哀想だろ」

「そうですよ、私達やる気はあるんですよ」

「マネージャーやりたい」


その他大勢が騒ぎ始めた、女目当てで来てる部員達からの野次もある、テメェらこっちは部長だぞ。


「テメェらうるせぇんだよ!マネージャーなんていらねぇのに取ってやってるだけ有りがたく思え!ルールも知らねぇくせに何がマネージャーだ!男をあさりたいなら他に行け!男もそうだ!モテたいなら辞めろ!」


俺はキレてその場から去った、ムカつく、どいつもコイツもサッカーをナメてやがる。


俺が部室でふてくされるとマネージャー志望の女が一人来た、こういう時はカイでも来ないのに、図々しい奴だな。


「私はルールなら知ってます」

「で?」

「マネージャーやらせて下さい、どんなに辛くても辞めません、サッカーが大好きなんです」

「じゃあオフサイドについて答えて」

「味方がパスを出した時に敵のディフェンスラインより敵陣側に味方がいたときの反則です」


まぁ入門編だもんな、女マネじゃあこれも分からない奴が大半だけどな。


「じゃあ3バックと4バックの違いは?」

「3バックはボランチが下がってくるタメにディフェンス的フォーメーション、4バックは両サイドが上がれるタメにオフェンス的フォーメーションです」


悔しいけど知ってる、ナルシスト部員よりも知ってる。


「分かった、マネージャーにしてやる」

「本当ですか!?」

「あぁ、でも女とは思わないからな、部員よりもキツイけどそれでもやるのか?」

「はい!」


何で辞めないんだろ、やっぱり好きな人がいるからとか?まぁヤル気があればそんな事関係ないし。

それより部員辞めただろうな、俺があんだけキレればそりゃ辞めるよな。


「何人くらい辞めた?」

「は、はい!」

「いや、はいじゃなくて、何人くらい辞めたか聞いてるの」

「一年生は5人程、それ以外はゼロです」

「ゼロ!?」


嘘だ、俺が見た限り女目当ては2・3年だけで10人はいたはず、なのに何で辞めないんだよ。


「あの後四色先輩も辞めろって言ってました、でも五百蔵先輩と四色先輩がいるから辞められないって、信頼されてるんですね」

「どうかね」


俺は立ち上がりグランドに向かった、後ろからはマネージャー…………、そういえば名前聞いてなかった。


「名前は?」

「私ですか!?」

「いや、他にいるなら紹介して」

「私は日奈久理娘ヒナクリコです!」

「ヒナ、クリコ?」

「ヒナク、リコです!」

「いいや、クリコね」

「リコです!」

「クリコ行くよ」


後ろでブーブー騒いでる、そういえばなんでこんなに気軽に喋れるんだろ、最初からまともに喋れたのはツバサ君だけ、チカちゃんでも多少緊張為てたのに、部活だからかな?そうだな。


俺がグランドに戻ると既に練習が始まってた、いつものようにレギュラーはレギュラーで、一年はカイが相手してる、特にチビの事を。

部員が俺に気付くと全員走って、俺の目の前に並んだ、そして横からボールが飛んできて俺の頭に直撃、こんな事をするのはカイだけだな、いや、出来るのはの間違い。


「戻って来たよ、熱血部長さん」

「うるせぇ」

「それでその子は?」

「女マネの、ヒナ……クリコ」

「リコです!ヒナク!リコ!」

「良いのかコガネ?」

「何が?」

「マネージャー」

「ヤル気と知識だけはある」

「だけって何ですか!?だけって!」


うるせぇ女だな、コイツ俺の前に来た時猫被ってたのかよ、今から辞めさせようかな。


「じゃあ皆、練習に戻って!チビはあの練習の続きな」

「はい!」

「俺も行くか、クリコ、飲み物よろしくね」

「むぅぅぅぅ」

「返事は?クリコちゃん」


やかんを持ってシカトされた、まぁ良いか、ヤル気はあるみたいだし。




やっと今日の部活も終わった、バレー部は案外遅くまでやってるからいつもの自主練、カイはチビの相手、ホントにアイツはチビに入れ込んでるな。


「まだ帰らないんですか?」

「帰りたきゃ帰って良いよ、もう部活終ってるから」

「ダメです!部員が頑張ってるのにマネージャーが帰ったら失格です」


無駄に律義なところがあるんだな、部員達で残る奴なんて一人もいないのに、マネージャーって案外偉いとか?


「それなら早く帰るタメに他の部員の練習着洗っといて」

「洗いましたよ」

「嘘!?」

「当たり前じゃないですか、他に誰がやるんですか?」

「いつも俺とカイ、最近はチビがどっかに行ってからまた来てやってるけど」


あれ?そういえばチビの制服見たことない、いつもジャージ着てるよな、何でだろう。

ってかクリコが固まってる、何故?


「部長なのに洗濯してたんですか?」

「バレー部に彼女がいるから暇つぶしにね」

「偉いですね!」

「そうか?別にやりたいからやってるだけだからな」


何か目がキラキラしてる、確かにおかしいけど暇つぶしに自分達がやってる事だし、誉めてほしい訳じゃないからな。


「私惚れちゃいそう」

「彼女いるから」

「冗談ですよ!それより四色先輩とチビちゃん終わりましたよ」

「クリコまで僕の事チビって呼ぶ!」

「私はリコよ!クリコって呼んで良いのは五百蔵先輩と四色先輩だけ!」


どっちもどっちだと思うけどな、チビはそのままどっかに走って行った、俺らはそのまま洗濯機の前に行き練習着を放り込んだ。


「キャー!」

「んだよ、マネージャーならコレくらい日常茶飯事だろ、慣れろ」

「コガネ、少しは気を使えよ、クリコも女の子なんだから」


いや、マネージャーになった時点で女として見れない、だからクリコと話せるのか。

俺が部室で着替えてるとカイが携帯を開けた、そしてそれを見て落ち込んでる。


「どうした?」

「チカ達新入部員に拉致られた」

「ってことはまた男3人?」

「いや、コテツは稽古で早く帰ってる」

「俺ら二人だけか」


みんな多忙だな、俺らが部室から出るとクリコとチビがいる、コイツら帰れって言ったのに。


「聞きましたよ先輩!私達と打ち上げ行きましょうよ」

「何の打ち上げ?」

「僕達の入部とクリコのマネージャー合格に」

「どうするコガネ?」

「俺は大丈夫だけどカイはアオミさんがいるだろ?」

「アオミはマミ姉と食べるって」

「それなら良いか」


何か分かんないけどクリコとチビの打ち上げをすることに、ってかこんな少人数で打ち上げかよ?今日は飲むか。

また新キャラ出しちゃいました、無駄にキャクターが多すぎて困ってます、申し訳ありませんが今回はかなり長くなる予感です、どうぞお付き合いください。

コメントありがとうございます、一つめの返信がダブってるのはミスです、見苦しい事してすみません。

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