その㊵ ~続・カメリアとの交流~
カメリアとの“密かな交流”は、La♪Ra・RISE!(ララライズ)が結成されたあともずっと続いていた。
他のマスコットキャラクターとも仲良くしているけど、カメリアとは特別だ。
月に2〜3回、予定を合わせて、レッスン後に二人で会う。
といっても、特別なことをするわけじゃない。
どこかの隅で、紙コップの飲み物を片手に、ただ、他愛のない話をするだけだ。
「翔太、今日はどうだった?」
カメリアが揺れる大きな甲羅の位置を直しながら聞いてくる。
「うーん……今日はダンスが難しくてさ。
でも真秀とか那音くんが助けてくれたよ」
「そっか。翔太はがんばり屋さんだね」
そう言われると、照れくさくて、でもすごく嬉しい。
ぼくもカメリアに訊ねる。
「カメリアの方はどう? レッスンとか仕事とか、大変じゃない?」
「んー、大変なこともあるけど、
べにほっぺやぽこぺんたちとワイワイやってるよ。
今日もクラインがね、“おやつ没収事件”で大騒ぎしてたの」
マスコットキャラクターたちの日常は、いつ聞いても楽しい。
La♪Ra・RISE!のメンバーと違って、ぼくはオーディションを受けていない。
椿さんとの偶然の出会いによって、キャラランドの練習生からLa♪Ra・RISE!に入った。
カメリアも、
キャラランドに来て、はじめてマスコットキャラクターとして日々努力している。
境遇が似ているせいか、気づけば自然と、悩みを打ち明けられる存在になっていた。
ぼくがぽつりと呟いた。
「ぼく、LoHiに参戦して、あのステージでみんなを魅了する歌を歌いたいんだ」
カメリアは大きな瞳をキラキラさせながら聞いてくれる。
「翔太なら、絶対できるよ。だって、いつも本気で歌ってるもん」
「カメリアも目標あるんでしょ?」
「うん。
ぼくね、いつかどこかの企業かスポーツチーム、自治体の“公式マスコット”になって、
グッズ化されたり、いろんなイベントに呼ばれるようになりたい!」
「すごいじゃん! きっとなれるよ」
「翔太も、絶対トップアイドルになるよ」
こんなふうに、お互いの夢を語り合っては励まし合う。
誰にも言っていない、ぼくたちだけの“秘密”だ。
帰り際、カメリアがそっと言った。
「翔太、ぼくね……
いつかお互いに成長したら、同じステージに立ちたい」
「……うん!
その日が来たら、最高に楽しいステージにしようね!!」
ぼくも自然と答えていた。
その日が来たら、ぼくは胸を張ってカメリアの隣に立ちたいと思う。
まずは、ぼくはLa♪Ra・RISE!としてデビューして、LoHiに参戦すること。
カメリアは“愛されるマスコット”としてどこかの団体に正式採用され、グッズ化される未来。
違う場所で頑張っているけれど、ぼくたちの夢は確かにどこかでつながっている。
カメリアとの交流は、ぼくにとって小さな癒しであり、大きな励ましでもある。
その日も別れ際に、カメリアは手を振りながら言った。
「翔太、またね! 今日も話せてうれしかったよ」
ぼくも同じ気持ちだった。
「またね、カメリア!」
ぼくは佐藤翔太!
そしていつか――必ずカメリアと一緒のステージに立つんだ。
*La♪Ra・RISE!キャラクター原案者*
英賀田 雪雄 :日花子
根古島 カノン :日花子
京極 真秀 :茶ばんだライス
折原 千鶴 :夏也 すみ
狭山 那音 :ギフカデ
Daz・Garcia :HUNGRY
赤河 辰煌 :ウニヲ
佐藤 翔太 :niko




