その④~佐藤家の家庭会議~
「ねえ、お母さん、お父さん、ちょっと話があるんだけど」
夕飯の食卓で、ぼくは少し緊張しながら口を開いた。
「ん? どうした?」
「実はぼく……芸能事務所に入所して練習生になりたいんだ!」
一瞬、家族が固まった。
「……は?」
おねえちゃんが最初に反応した。
「だから、キャラランドっていう事務所で、歌手デビューを目指して練習生として頑張りたい!」
「キャラランド? 聞いたことある!あのマスコットキャラクターの会社?」
お母さんが少し驚いたように言う。
「まあ、そうなんだけど、これから歌手のプロデュースも考えていて……」
「……あのなぁ、翔太」
お父さんが箸を置き、少し真剣な表情になった。
「練習生ってことは、デビューできるかわからないんだろ?」
「そうだけど……ぼく、歌手を目指したいんだ!」
「……学校は?」とお父さん
「ちゃんと行く!」とぼくと即座に応える。
「……まあ、別にいいんじゃない?」
意外にも、先に口を開いたのは弟の太輝だった。
「兄ちゃん、歌うの好きだし。やりたいことがあるのはいいと思うよ。俺も兄ちゃんの歌、好きだし。」
「太輝……!」
「まあ、翔太がそこまで言うなら、頑張ってみたら?」
お母さんも微笑む。
「でも、中途半端にやるのはダメよ?」
「うん!」
最後に、お父さんがゆっくりと頷いた。
「全力でやれ。翔太の人生なんだから」
ぼくは、力強く頷いた。
──これから始まる歌手への道。
まさかこれがアイドルへの一歩となるとは・・・
才能は開花させるもの センスは磨くもの!!!
がんばるぞ!絶対にアイドルになる!




