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昨日で更新ができませんでした。ごめんなさい!

「ケルベロスは私のモノだと分からずに、勝手に自分達の従魔だと思い違いするような馬鹿な指揮官に馬鹿にされたと思うと腹がたつわ」

「はあ? ケルベロスがお前みたいにガキの従魔だと?」

「いけない?」

「馬鹿もほどほどに言え!」


完全に信じてない顔だわ。


「それにしても従属の印で完全に支配していると思っておったが・・・まだ改良の余地があるという事か? 技術部のやつら不完全な物を作りおって! 伯爵様に報告せねば」


伯爵? 黒幕の誰かかな?

それにしても私の言っている事は完全に無視の様ね。

まあ良いけどね。

どうせ死ぬのは変わらないもの。

私は涙でボロボロの顔なのに必死に立って剣を構えている姫さんを見てから隊長を睨みつける。


「女の子を泣かした罪は大きいわ」

「は?」

「エリゼさん?」


姫さんが驚いたような顔をして私を見ている。


「私は、美しい女の子の泣き顔は嫌いじゃないけど、それが胸糞悪い男に泣かされたのならこれ以上不快な事はないの」


そう、姫さんはハッキリ言って美しい。

最初は、あの兵隊達と同じ人族だと思って警戒したけど、実の父親に騙され自国の兵隊にまで襲われる悲運な姫さん・・・・あ、なんだかキュンときちゃった。


「という訳で、姫さんを泣かす野郎は成敗します!」


私は大剣を中断に構えた。


「やめなさい! あなたみたいな子供が太刀打ちできる相手じゃないわよ!」

「ロッティさん、心配してくれるの?」

「ち、違うわよ! 身の程を知れっていってるのよ! 従魔のケルベロスがいない時のあなたが勝てる訳無いんだから! 逃げなさい!」


ほら、やっぱり心配してるじゃない。


「私の心配してくれるのは嬉しいけどそれどころじゃないでしょ?」


私の忠告にロッティさんは分かってるわよ! っていう顔で文句を言いながら・・・・たぶん、隊長の後ろに控えている兵士と魔法士へ視線を向け剣を構え直していた。

さすがかな?


「まったく三人で20名以上の兵士と3人の魔法士相手に勝てるとでも思っているのか?」


余裕の構えで隊長が言い放つ。


「じゃなかったら剣なんて構えないわよ」

「はっ! ガキがそんな大剣持つだけで大変だろう? 実際腕や足が震えてるぞ?」


完全に馬鹿にしてるわね・・・もういい加減この下品な笑顔を見たくも無くなった。

私は大剣を少し持ち上げ刃の付いている方を私の顔の前で確認すると、片手を離し腕をその剣の刃へ擦り付けた。

当然血が流れ出し大剣に付いていく。


「気でも触れたか?」

「私は正気よ」


血は更に流れ出し剣の刃、峰へと伝い(つば)を超し柄を握る私の手へと到達した。


「ちょっと! エリゼさん!! 何をしているの!?」

「バカ! あんた自殺なんて!!」


お姉さん達、何か勘違いしてるよね?

でも確かに、美少女がいきなり大剣を構え、その剣で自分の腕を傷つけ大量の血を出せばビックリするかも?


「大丈夫ですから黙って見ていてください」


私は驚く彼女達を黙らせ、改めて国境警備隊長他を睨みつけた。


「貴様、頭がおかしいのか?」

「おかしいのはあんた達よ。あと後ろ見てみなさい」


私の言葉に隊長は反応しない。

牽制だと思ったのだろうか?

そんな姑息な真似はしません!

だけど、兵士の一人が私の言葉が気になったのか後ろへ振り向いた。


「あ、あ? ああ・・・ああああああああ!!」


兵士の声に皆が振り向く。

底には、口の周りを真っ赤にしたケルベロスが異様な雰囲気を漂わせ立っていた。


「ケ・ケ・ケルベロスだあ!!!」


混乱する兵士達。

その中へケルベロスは飛び込むと大きな赤い口を広げて突進した。


「ぎゃあああ!」

「ゆ、許し・・・・・!!」

「た、助けて!!」


・・・・・・・一瞬だった。

ケルベロスがその大きな体を俊敏に動かし、その度に悲鳴と赤い血が宙を舞った。


「さて、どうする隊長さん?」


私は自分の血が大剣に行き渡り準備が整ったのを今確認し兵隊の隊長に話しかけた。

一気に形成は逆転・・・・本当は最初っから形成はこちらが上なのだけどね。

私は身構えた。

先程とは違って、大剣を片手で持ち上げ剣先を隊長へと向けた。

そして私の姿を目の当たりにしてビックリしたのだろう。

目が異常に大きく見開かれその瞳に私が血を流す姿が映し出されていた。

今日、あと一回くらい更新出来ればやりたいです。


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