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気づいたら生贄 2

投稿いたしました。

是非読んでいただければ幸いです。

「ホー、ホー・・」


また鳥の鳴き声・・・この特徴のある鳴き声・・・梟の鳴き声?

あんな大型の鳥が街中に?

飼っている梟が逃げたとか?

・・・・・・・あるわけないか。

2羽以上聞こえるもの。

つまりここはやっぱり私が知っている場所では無いってこと。


「やはり犯罪に巻き込まれたのかも・・・」


でもだとすると何が目的なの?

物盗り?

誘拐? 

強姦?

殺人?

今の状況から考えれば物盗りや誘拐、殺人には必要はない状況よね?

強いて言えば、強姦? 

例えば悪質アダルトビデオに強制出演させられたりとか・・・・・一応それなりに美人だとは思うしスタイルだって悪くないもの。

有り得るわね。

でも、だとしたらどうして誰も居ないの?

カメラは、照明は?

だいたい人の気配がしない。


「じゃあ一体なんだって言うのよ!」

「ガサガサ・・ガサ」


そう思っていたら突然草がガサガサと擦れる音が聞こえた。


「?! な、何? 誰かいるの?」


暗くて良く見えないけど確かにそれは聞こえた。


「人? 何か居る」


それは明らかに風とかの自然に起こった音じゃない。

何かが動き、それに茂みが当たり擦れる音。

しかもその音は着実に大きくなって来ている。


「何かが近づいて来ている? 人? やっぱり強姦なの?!」


仰向け状態で頭しか動かせない状態の私には、それが何かを確認するにはあまりにも視界が狭かった。

ただ聞こえてくる音から茂みの擦れる音以外に、落ち葉を踏みしめる音もちゃんと聞こえている。

これは足音?

やっぱり人の足音だろうか?

じゃあ犯人の足音?

それとももさっき助けを呼んだ声が届いたのなら犯人以外の人の可能性もあるわ。

期待感と不安感が同時に沸き起こる。

けど、直ぐに期待感は薄れ、不安感ばかりが支配する。

だってこんな山奥に偶然善良な人が来て、私を見つけるなんて確率ほとんどある訳ない。

やっぱりこの場所を知っている・・犯人。

近づく足音に恐怖が大きくなる。


「なんとか逃げ出さないと!」


私は恐怖から逃れるために思いっきり手に力を込めて鎖ごと引っ張り上げる。


「ガチャン!!!」


ビクともしない。


「もう! 何なのよ! 鎖で地面に張り付けなんて考える? アダルトにしたって脚本が寂しいわよ! するとこ撮れれば何だって良いの?! ちょっとは芸術性を見せなさいよね!! このアホ―!!」


いつの間にか恐怖より怒りの方が上回っていた。 

腹が立つ・・・・

私は大きく深呼吸をして、その怒りに任せてもう一度手足を思いっ切り引き上げた。


「痛い! くそうー! 痛い!! 壊れろぅおおお!!」


手首と足首に激痛が走った。

それでもその痛みに耐え何度も動かす。

そう何度も、何度も、何度も・・・・・・・・・・・・・・・・・・う、動かない。

なんで動かないのよ!!

当たり前の事だ。

こんな大きな鎖が地面ろ繋がっていて簡単にそれが抜けるはずもなかった。


だってこんなに頑丈な枷と鎖があんな大きな金属の杭と繋がって地面に突き刺さっているのだから

それでもあきらめの悪い私は幾度も体を手を足を動かした。

手足はジンジンと痛み体も間接もその都度、激痛が走る。


「う、動けない・・・・分ったわよ、だったら犯人も道連れよ!!」


こうなったら絶対に相手の顔をしっかりと見てやる!!

もし私に変な事をしたら、この口で相手の逸物を噛み切ってやる!!

私は小刻みに震える体を感じながらも自分を見失わないように覚悟を決めた。

さあ! 開きなおった女の度胸を見せてあげるわ!!

読んでいただきありがとうござます。

またお越しください。

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