厄介な幼馴染2
麗がなぜか病んでれています。
「ごきげんよう!!」
誰だ?この美女。いきなり話しかけてきて。さらさらと風に靡く銀色の髪と、キラキラの碧い目が眩しいんですけど。つーか銀色の髪ってなに?そういうのって二次元にしか居ないんじゃないの?それにどうして白ロリなの?似合ってるし綺麗だけど。ん?このロリータ、見たことあるような気が・・・・。
「どうです?美しいでしょう!!?」
なにこのナルシー。あれ?こういう奴、私知ってる気がする・・・・・。
「なんですツキシロ!!返事くらいなさい!!貴方の為にこの服を着てやってるんですよ!!」
あ・・・・・。コイツ・・・・もしかして・・・・・・。
「まさか、僕が誰だか分かってないとか!?わからないんですか!!僕は櫻芭 麗ですよ!!」
「やっぱお前か!!!なんだよその格好!!!」
無駄に似合ってることがムカつくわ!!
「貴方がこの格好の少女の絵を見てニタニタしているのを見かけました!!なので、この格好をすれば貴方は結婚してくれるのかと!!」
「ニタニタって言うな!!髪はどうしたんだ!!」
なんで長くなってるし銀髪なんだよ!!お前、昨日までは金髪におかっぱだっただろ!!
「ウィッグですよ!!ほーら!!」
そういうと、麗は頭から銀髪のウィッグを取り外し、ポーンと投げ捨てた。
「いや、それ不法投棄だから。あとでちゃんと拾えよ?」
「それで、けっこ
「しないわっ!!」
つーかおかっぱ金髪頭に戻っても、その服が何気に似合ってるお前が怖いわっ!!
「ふぅ・・・。貴方の為に!!女装までしてウィッグも被ったんですよ!!わざわざ買って!!」
「お前良く女装してんじゃん。」
「違います!!あれはファッションです!!」
「じゃあ今日のもファッションだな。」
「あれは僕の趣味!!これは貴方の趣味だから違うのです!!」
「なんだよその自論!!」
「というかそもそも、僕と言う者がありながら他の者に目移りするなんて!!」
「お前に口出しされる筋合いはないわっ!!それに二次元に嫉妬するってどんな神経だよ!!」
大丈夫かコイツ!?いや、大丈夫じゃないわ。
「というか貴方!!女子とイチャイチャし過ぎなのですよ!!僕の方が見た目は麗しいのですから僕とイチャイチャなさい!!」
「麗しいって自分から言ってる時点でもう色々駄目だから。」
確かに美人だけどね!心は全くそうじゃないけど!!
「はぁ・・・・・。仕方ありません!!貴方は一生未婚ですね!!」
「はぁっ!?」
なんでや!!
「そんなこと、櫻芭家の力を使えば余裕のよっちゃんです!!」
「権力の無駄遣いの極み!!!」
「それが嫌だったら!!」
「なに!?」
「僕と結婚なさい!!」
「結局そうなるのかよ!!!」
選択肢が二個しかないって可笑しいだろ!!
「だって僕、貴方が本当に結婚するとなって、もしそれがどうしても防げない結婚だったとしたら、貴方に一生消えない傷をつけたあと、貴方の前で命を絶ちますよ。」
ヒエッ!!麗がいきなりヤンデレみたいなこと言いだした!!
「その場で殺してしまう、というのも魅力的ですが、それじゃあ貴方は後悔なぞしないで安らかに死ぬことでしょう。ですが、ツキシロの体に傷をつけ、目の前でツキシロのせいだと言って命を絶てば、貴方は傷を見るたびに僕を思い出し、後悔することでしょう。ツキシロが一生僕の影に縛られる・・・なんて素敵な事でしょう!!」
あ、コイツ本気で言ってる。ヤバい人だ。これまで違う意味でヤバい人だと思ってきたけど、こっちの意味でもヤバかったのか。
「怖すぎるので、そんなことにならないようにしたいと思います。」
「もしかして僕と!!」
「だれかと結婚するときは事前に警察を呼んでおきたいと思います。」
「どうしてそう頑なに!!」
「結婚大事だから!!」
「人生の墓場と呼ばれているんですよ!!」
「じゃあお前とは余計に結婚したくない!!」
なにが悲しくてお前と!!第一お前の感情は愛じゃなくて執着だから!!
「酷い!!心を傷つけられました!!許してやるので結婚なさい!!」
「どんな悪徳商法だ!!」
こうやって私の青春は無駄に消費されていくのである・・・・・・。
幼馴染・・・かかわりが深いだけにお互いのダメなところが良く見えるというものです・・・・・。