第七話 高橋
シンジ「高橋・・まってろよ!」
あの・・前がきのときぐらいいそがなくても・・
トモさん「早く情報を・・」
あ~・・・もういいよ。早く読んでもらいましょう。
「ケント!桜川と高橋がどこにいるかわかるか?」
「ねえ、ミナミと高橋の居場所知らない?」
Deleterの目的が桜川を苦しめることだと気づいたシンジ達。
シンジと中井はかなり焦りながら桜川と高橋を探していた。
「ダイ!(以下省略)」
「コウイチ!(以下省略)」
シンジも中井ももう電話をする相手がいなくなりつつある。
しかしその時、ツトムのパソコンからピーでもプーでもない変な音がした。
トモさんが二人を探すよう命じた部下からの合図だ。
「商店街から林の方に行こうとしています!」
ツトムの一言で、全員の目の色がかわる。
「よし!オレ、シンジ、中井はすぐに林に向かう!ツトムはここに残ってろ!」
シンジ、トモさん、中井が動きだしたころ。
桜川、高橋は林へと入っていった。
そして、ついに一つの影が動き出す。
それは、仮面をかぶっていた。「恐怖」を形にしたような悪魔の仮面だ。
手には、妙なものを持っている。
それは持つ部分があり、先端には細長い円柱状の物体がついている。
そしてなにより特徴的なのはその円柱状の物体の周りについた四つの小さなトゲ。
それにはどうやら電気がたまっているようだ。
桜川と高橋はようやくその者の存在に気づいた。
「な・・まさか、Deleter?」
「そ・・・そんな・・・」
二人はうろたえるが、その者は言葉も発しないまま二人に近寄る。
「怖い・・怖いよ・・・高ちゃん・・」
「とにかくにげましょう!」
二人は走って林の奥に逃げ込む。
その者は静かに二人を追いかけていった。
シンジ、トモさん、中井は林の前に到着した。
「よし、オレが中にいくから、シンジと中井は林の外にいるんだ。」
「トモさん!俺も行くに決まってるだろ?」
トモさんは少しキツイ表情で反論した。
「お前達はまだ子供だ!シンジだけならともかく、中井はどうするんだ!?
二人の方が安全だろ!!」
シンジは食い下がるが、中井を危険にするわけにはいかないと思い、
途中で反論をとめた。
しかし、今度は中井が食い下がる。
「この近くにいる警察を集めて。それならシンジが行ってもいいでしょ?」
「・・わぁったよ。」
トモさんはしぶしぶ部下を呼んだ。全部で四人だ。
「よし、シンジ。さっさと行くぞ!」
息がきれる。特に桜川はもう限界だ。
「うぅっ!」
「高ちゃん!?あっ!」
先に進んで枝をおしのけていた高橋が、足を切ってしまったのだ。
「大丈夫?」
それもかなり深く、血がどんどん流れている。
「ミナミさん、僕はいいですから、早く逃げてください!」
「そう簡単にみつからないよ!ちょっと休んで・・」
ガサガサ。
「あ・・ああ・・」
桜川がふるえる。
二人の進んできた道から、仮面の男が現れたのだ。
しかし、高橋には、もう恐怖はなかった。
「早く・・早く逃げてください!」
守りたい。
高橋の心にあったのはそれだけだった。
「でも・・」
桜川は動揺するが、高橋はそれ以上何も言わなかった。
桜川も、恐怖のあまり、すぐに逃げ出した。
そのころ、アパート。
「な・・・!!」
ツトムは裏Deleterの新たな書き込みを見て、すぐに携帯を取り出した。
「トモさん!」
「!!そんな書き込みが!?」
「どうしたんだ?トモさん?」
「裏Deleterに(今から林で高橋が死ぬ)って書き込みがあったらしい。
ツトムのチェックがおくれて、10分前の書き込みだ。」
「そんな・・・早くいこう!」
シンジとトモさんが林の奥に進んでいくと、人の声がきこえた。
「人の声・・?行ってみよう、トモさん!」
声をたよりに進んでいくと、そこには人だかりができていた。
トモさんが道を開けていく。
「警察だ!どけ!!」
シンジも後ろからついていく。
中央にあったのは・・高橋の死体と、悪魔の仮面。そして、涙を流す桜川だ。
「高ちゃん・・ごめんね・・ごめんね・・!!!」
シンジとトモさんは、自分の無力さに怒り、唇をかみ締めていた。
そのころ、林の外。
中井は、林からでていく人物を見つけた。
「刑事さん、捕まえてください!」
トモさんの部下たちがその男を捕まえた。
「ありがとうございます。・・・えっ!」
その男とは、赤沼・・ブタだった。
ツトム・・一人で残るとかむなしいね。
ツトム「いえ、僕の仕事っすから。」
さすがただつとむ。
ツトム「名前はきにしないでください!」
ほら、つとむしかないひと。あのセリフいわないと。
ツトム「もう・・感想お願いしまーす!」