第十三話 錦戸
トモさん「なんだ、出番ありそうじゃん。」
いやあ、さすがに可哀そうだと思ってね。
ツトム「僕・・・セリフないんですけど・・・」
・・・・・・・・・ドンマイ!
「ダイ・・・・くそっ!!・・・」
「シンジ・・」
シンジはダイに走りよる。
中井は一言つぶやくだけ。なにか言いたかったんだろう。
しかし言葉がみつからなかったのだ。
シンジにとってこれほど屈辱的なことはない。
大量殺人を簡単にできるような連中に、友達が殺されたのだから。
中井にはそれがわかっていたのだ。
シンジが人ごみをかきわけて進み、冷たくなったダイを抱き上げる。
すると、手に信じられないものがついた。
そう、赤く染まり、生暖かいもの――――
「血――――!!!」
「え!?どういうこと?」
「なぜだ・・・?兵器で殺されたなら丸い跡が残るだけ。
血がでるはずがない・・・あっ!」
シンジが驚くのも無理はない。背中にナイフの刺し傷があったのだから。
「どいてくれ!警察だ!」
「え・・・?トモさん!」
「おう、随分早い再会だったな。」
「それより見てくれ、背中に刺し傷が!」
「!!・・とにかく、ここはオレにまかせろ。犯罪者に会いに行くんだろ?」
そう言って、トモさんはツトムと一緒に死体の検死をはじめた。
「早く、行こっ、シンジ。」
「・・・ああ。」
さらに三時間後、
「ここね。」
門番のような人にかけよる。
「錦戸 トウリと面会させてくれ。」
カツカツカツ。
「・・・久しぶりだな、トウリ。」
「フフ・・面会なんて初めてだよ。」
「お前と会うのは一年ぶりぐらいか。」
トウリは少年院にいるとは思えないほど冷静に、平然と話している。
「で?何の用だい?」
「最近月光高校では連続殺人がおきてる。」
「ふぅん。」
「犯人はグループだ。しかし俺には殺人に協力する連中の気持ちがわからない。
なんで人を殺すような奴がいるんだ?」
少しの沈黙のあと、トウリは話しだした。
「復讐・・かな。」
「復讐・・・」
「殺したいって思うぐらいのことがあったとき人間はかなりゆがんでしまうんだ。
もしその状態で話術のある奴にそそのかされれば・・・憎しみは数倍にふくれあがる。」
「なら・・・殺された奴はみんななにかやった奴ってことか?」
「あとは・・・信教。」
「信教?」
「・・・これはもう洗脳に近い。多くの命をささげること。
そうしなければ裁きをうけることになるとおもっているんだ。
もしそうなら・・・そいつらは最終的に自分の命をささげるだろう。
神・・・いや、悪魔に。」
「悪魔・・・裁き・・・」
「おそらく主犯はそれだろうね。」
「そんなの・・・どうすれば・・・」
「命の価値を教えてやりなよ。あのとき、僕に言ったみたいにさぁ。」
「・・・そうだな。ありがとう。そろそろ時間だから帰るぜ。じゃあな。」
そう言ってシンジは部屋を出ていった。
「フフ・・・そろそろ頃合いか・・・」
部屋に残されたトウリのつぶやきを知る者は・・・いない。
トウリ「フフ・・・」
お前こええな(汗
トウリ「感想よろしくね・・・?」
それじゃ書く奴いねえよ(汗&汗